1933年春の総選挙と国会議事堂放火事件とは? わかりやすく解説

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1933年春の総選挙と国会議事堂放火事件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 02:12 UTC 版)

ヨーゼフ・ゲッベルス」の記事における「1933年春の総選挙と国会議事堂放火事件」の解説

ナチ党第一党とはいえ連立与党国家人民党足して国会で過半数得られているわけではなかった。したがってこれ以前三代大統領内閣同様に国会から内閣不信任案突き付けられる危険性があった。その対策今まで通り国会無視大統領緊急令による政治を行うか、総選挙過半数を狙うか、中央党連立与党引き込むか、共産党議員の資格停止するか(共産党議席停止すればナチ党国家人民党過半数になる)のいずれかであったヒンデンブルク希望により内閣申し訳程度中央党との交渉が行ったが、2月1日交渉決裂国家人民党共産党議席剥奪希望したが、ヒトラー総選挙を行うこととした。政権掌握した今、ナチ党選挙恐れる必要はなく、また保守派閣僚によるナチ党閣僚囲い込み突破するためにも総選挙での大勝必要だったゲッベルス今回選挙野党だった頃とは条件まるで違うことを認識し2月3日日記次のように書いている。「我々は国家組織動員できるようになったので運動は容易である。新聞ラジオ意のままである。我々は政治宣伝傑作創るつもりだ。金は有り余っている」。 当時ドイツではラジオ局政府の監督にあったため、野党の頃のヒトラーの声が電波流されたことは一度もなかった。しかしそれも今や一変しラジオナチ党有力な宣伝機関一つ化した。ただ集会でのヒトラー演説ラジオそのまま流すと興奮しすぎで場違い感があった。ヒトラーもそれについて「私はラジオ受けが良くないようだ」と嘆いていた。ゲッベルスラジオ担当者とともにヒトラーの声を研究して様々な方法編集して声質柔らかさ深み加えたり、場所によって明瞭決然と響くよう調整した選挙戦最中2月27日国会議事堂放火事件発生した現場にいたオランダ共産党員マリヌス・ファン・デア・ルッベ犯人として逮捕された。ヒトラーゲーリングはこれを共産主義者全体国際連帯運動によるテロ活動認定し、翌2月28日にはヒンデンブルク大統領より国民及び国家保護のための大統領緊急令(ドイツ語版)が発令され多く左翼テロ関係者として保護拘禁されていったゲッベルスも『デア・アングリフ』で次のように報道した。「今や我々は共産主義脅威根絶やしにしなければならない世界害毒ともいうべきロシアドイツ共産党雇われ24歳外国人共産主義者国会放火した今、一刻猶予もない! こうしたテロリストどもを単なる犯罪者として裁くだけでいいのか! この機会に我々は攻撃出てならないのか? ドイツテロ苦悩から解放しようとする政治家は、全能の神によって報いられて当然ではないのか」。 その後行われた3月5日国会選挙ナチ党得票1700票(得票率44パーセント)を得て647議席288議席獲得した連立与党国家人民党(52議席)と足すと過半数制した。さらに3月9日には正式にテロ組織認定され共産党議席剥奪されたが、再選挙行わない議席ごと抹消されたので総議席数が566に減りナチ党単独過半数得たゲッベルス選挙結果について次のように日記書いている。「勝利は我々の物となった予想上の圧倒的勝利だ。だが今となっては数字何の味があるのか。我々は今やドイツプロイセン支配者なのだ。他の全ての党は決定的に全て打ち倒した。」。

※この「1933年春の総選挙と国会議事堂放火事件」の解説は、「ヨーゼフ・ゲッベルス」の解説の一部です。
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