政府の監督
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 01:57 UTC 版)
スコットランド議会において多数を占める政党が、スコットランド政府を構成する。他の多くの議会制度とは対照的なことに、スコットランド議会は総選挙後、各会期の最初に多くの候補者の中から首相を選挙する。議員は誰でも首相候補になることができ、議会全員での選挙が行われる。通常、最大多数の政党の党首が首相として選出される。理論的には、議会はスコットランド自治政府を構成し内閣の一員となる大臣も選挙するが、実際には大臣は首相によって指名されている。内閣の一員ではない閣外大臣も、その分野で大臣を補佐するために選出される。ほとんどの大臣・閣外大臣は議員の中から選ばれるが、スコットランドの法務官である法務総裁と法務次長は例外である。首相は大臣を選び、またいつでも罷免することができるが、公式には指名と罷免は主権によってなされる。 スコットランド議会が自治政府を監督する方法がいくつかある。首相と大臣は、議員の質問に応じて議会に対して説明を行う。たとえば、各議会年度の始まりに、首相はその年度における政府の立法予定を明らかにした声明を議会において発表する。声明が発表された後、野党の党首やその他の議員が声明の内容に関連する問題について首相に対して質問を行う。 また、議場における質問時間も確保される。「一般質問時間」(General Question Time) は火曜日の11時40分から12時までの間に開かれ、スコットランド自治政府の誰に対してでも、議員が直接質問をすることができる。14時30分からは、40分にわたってある主題を設定した質問時間 (Question Time) が開かれ、その日の質問対象として選ばれた、たとえば健康と司法、あるいは教育と交通といった部局の大臣に対して議員が質問をすることができる。議会の会期中火曜日の12時から12時30分には首相質問時間(英語版)が開かれる。この時間に議員は、首相の管轄事項に関する問題を直接首相に対して質問することができる。野党の党首はまず首相に対して一般質問を行い、それから補足質問を行う。これが、それに続けて首相に対してあらゆる問題について補足質問を行う人にとっての前置きとなる。野党の党首が行う4つの一般質問は、以下のようなものがある。 その日の以後の予定。 次にいつイギリスの首相に会う予定で、どのような問題について議論する予定であるか。 次にいつスコットランド大臣に会う予定で、どのような問題について議論する予定であるか。 次のスコットランド自治政府の閣議においてどのような問題について議論する予定であるか。 一般質問、主題質問、首相質問において質問しようとする議員は、事前に議会職員に申し出なければならず、議長によって選考が行われる。質問は書面で議員から大臣に提出されることもある。質問と答弁は公式報告書として出版される。
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