政府の活動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 14:04 UTC 版)
シカゴの暴動の期間にマスコミは米国司法省の官僚から世界産業労働組合とボリシェヴィキ主義者は「民族が憎み合うプロパガンダを広めている」ことを知った。FBIの報告によると、左翼的考えが黒人社会に勢力を得つつあった。報告の1つは全米黒人地位向上協会の「黒人が白人に平等を主張し、必要なら力にたよるよう促している」という文章を引用した。ジョン・エドガー・フーヴァーは、政府で働き始めてすぐ、暴動を分析して司法長官へ報告した。彼はワシントンでの7月の暴動を「黒人が多くの白人の女性を凌辱した」として非難した。アーカンソーの10月の事件に関しては「黒人の集会所の局所的な煽動」があったと非難した。彼が挙げたより一般的な原因は「過激なプロパガンダ」であった。彼は黒人系の雑誌、例えばザ・メッセンジャーにおいて、社会主義者が黒人の読者をあおるプロパガンダを行っていると非難した。地方当局は白人の暴徒も記録したが、彼はそのことには触れなかった。米国司法省の過激派対策部長として、フーヴァーは「黒人の活動」の調査を始め、マーカス・ガーベイを標的にした。彼はガーベイの新聞ネグロ・ワールドがボリシェヴィキ主義を宣伝していると考えたからである。彼は黒人を雇い、ニューヨーク市ハーレムの黒人組織や出版社をスパイすることを許可した。 11月17日、米国司法長官アレクサンダー・ミッチェル・パルマー(英語版)は米国議会に「無政府主義者やボリシェヴィキ主義者は政府に対して脅威になる」と報告した。報告の半分以上は、黒人社会での過激主義を記録し、黒人指導者が人種的暴力と夏の暴動に対し「公然な反抗」を支持していたと述べた。同報告は黒人社会の指導者を「人種暴動に対する反応をうまく治めていない。最近の人種暴動に関するすべての議論で、黒人が発見した誇りに注意が向けられている。この誇りとは打たれたら打ち返すというもので、黒人はもう暴力と脅しに服従しないという。」と非難した。その報告は「反抗と復讐という危険な精神が黒人指導者の中で働いている」と書いた。
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