12000年前の人物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/01 13:52 UTC 版)
「創聖のアクエリオン」の記事における「12000年前の人物」の解説
アポロニアス(Apollonius) かつて「殺戮の天翅」と呼ばれ、人類から恐れられていた堕天翅族最強の守護天翅。許嫁の頭翅と愛を語らい友情を温めていたが、人間の女性セリアンと恋に落ちたことでアトランディアや頭翅を裏切って人類の側に立つ。囚われの身となり頭翅の凶刃からセリアンを庇った際に背中の翅の大部分を自ら引きちぎっている。この時に失った翅はトーマが兜の飾りとして保管しており、19話では双翅(フタバ)の遊び道具の動力源にもなった。OVA2巻で分かるように、大部分を失った後も背中にはまだ翅が残っていた。機械天使アクエリオンでかつての同族と激しい戦いを繰り広げ、アトランディアを滅ぼした。その翅はアクエリオンのコアクリスタルに埋葬されており、アポロたちの導き手となっている。 OVA版では彼の能力や言動、思想がより鮮明に描かれることになった。翅の大部分を失っても宙に浮いて移動し、天候さえも自在に操る能力を有しており、人類の側に寝返ったことについても単純にセリアンとの恋ばかりではなかった。セリアンに教えられた日々の糧に感謝して祈りを捧げるという行為はアポロニアスの心に深く刻まれることとなり、スコルピオスに教えられた人間の弱さと純粋さゆえの過ちはそれを「赦す」という形で刻まれることとなる。 OVA版ではアポロニアスはスコルピオスに背後から刺されて亡くなったことにされている。ただし不動GENや不動ZEN(アクエリオンEVOL)は同一の存在とされ、少なくともアポロニアスの記憶を全て継承している(能力については不明)。それが転生によるものなのか、頭翅のように長期の睡眠と覚醒とを繰り返しているものか、不死と無限の寿命を誇ることによるものなのかは作中では言及されていない。翅犬・ポロン(Pollon) アポロニアスの愛犬。主人にひどく懐いており、アポロニアスが離反した際には共にアトランディアを離れた。主人の愛する女性であるセリアンには翅犬の身でありながら決して報われぬ恋心を抱き、星空に「生まれ変われるのなら人間として生まれ、セリアンを愛したい」と願う。 アポロに転生して、セリアンの転生者に恋をする。 セリアン(Celiane) 人間の女戦士。堕天翅族との戦いに身を捧げた勇敢で美しい女性。戦いの最中に仇敵アポロニアスと恋に落ち、彼が寝返るきっかけとなる。アポロニアスが囚われた際には単身アトランディアに潜入して救出を試みている。機械天使アクエリオンのエレメントとしてアポロニアスと共に戦い、アトランディアを滅ぼした。しかし、その重い事実は彼女の心を苦しめ、その記憶は光の記憶と闇の記憶の二つに分かれて彼女の子孫であるシルヴィアに光の記憶がシリウスに闇の記憶がそれぞれ受け継がれた。 気性の激しい戦士としての面が強調されたTV版に対し、OVA版では平時の穏やかで笑顔の似合う女性としての面が強調された。また、彼女が「命を受け継ぐ感謝と尊さ」を意味する「祈り」をアポロニアスに教え、彼に森羅万象の理を教えた。 アポロニアスとの間にアリシア姫を授かる。彼女の子孫はアリシア王家として人類の都である地下都市シャングリラの直上にアリシア王国を築いてその血脈を伝え、シリウスとシルヴィア兄妹はアリシア姫の直系の末裔として「翅を持った人類」として生を受けた。 スコルピオス(Scorpius) OVA版に登場した12000年前の人間の魔道士。執政官リエール大公の息子という立場で、堕天翅族を離れたアポロニアスを庇護して協力を仰ぎ、第三のエレメントとしてアポロニアス・セリアンと共に戦う。人類を愛しその発展を願っていたが、アポロニアスへの強い嫉妬や堕天翅の持つ強大な力に憧れたことから道を踏み外してしまい、アトランディアを滅ぼそうとしたアポロニアスを背後から刺して殺めてしまう。その事実により裏切り者の烙印を押され、創聖の書から名を消される。 なお、OVA2巻限定愛蔵版に付属するカラーブックレット20ページによれば監督の河森正治が「TVシリーズのはじめの時点で、第3のエレメントの転生者は「麗花」と決めていたのですが、扱う時間がなかったんです」、「全くのパラレルワールドではなく、一万二千年前の出来事は同じ」と述べており、麗花はTV版・OVA版共通してスコルピオスの転生者であるが、TV版ではその設定を直接的に生かすことができなかった。
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