黙秘・否認から自白へとは? わかりやすく解説

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黙秘・否認から自白へ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 07:44 UTC 版)

藤沢市母娘ら5人殺害事件」の記事における「黙秘・否認から自白へ」の解説

被告人F・弁護人ともに公判途中からは一転して起訴事実認め弁護人情状酌量求め方針転換した1986年昭和61年3月25日開かれた第41回公判で、被告人Fは閉廷直前それまで無罪主張翻し、「自分は5人の殺人10件の窃盗起訴されているが、それらはすべて事実だ。それまで本当のこと言わず迷惑をかけて申し訳ない」と述べ、自ら起訴事実全面的に認めた一方でこの公判直前3月10日9時ごろ)、Fは拘置先・横浜拘置支所自殺未遂起こしそれ以降向精神薬投与抗ヒスタミン剤注射などの治療受けていた。 第42回公判1986年5月13日)では担当裁判官の交代による更新手続きが行われ、Fは被告人陳述前回同様に起訴事実全面的に認めたまた、それまで黙秘したり、事実異な発言をしていた理由について、「裁判長期化狙ったためだが、今年3月ごろから『あんな悪いことはせず、真面目に生活していればよかった』と後悔反省するようになった」と述べた同日公判検察官は、捜査段階における自白調書などを証拠申請したが、弁護人は「状況変わったため、被告人Fと十分打ち合わせをした上で認否する」として認否留保した一方弁護人本田はFが起訴事実認めたことについて真意計りかね、Fと横浜拘置支所面会したが、「Fの言動正気ではない。拘禁ノイローゼどころか精神障害起こしている可能性すらある」という感想抱いた弁護人第43回公判1986年6月16日)で「最近、Fは拘置支所内で異常な言動取っていたり、接見で『うるさい音がして眠れない』『電波飛んでいる』などと訴えたりしており、精神的な機能障害進行していることが認められる。仮に精神疾患があれば自白無効だ」と主張し横浜地裁精神鑑定実施申請した。しかし、Fは和田からの被告人質問で日が経つにつれて自分犯行後悔するようになったので罪を認めた」と述べたため、和田は「被告人Fは自分が現在置かれている立場問われている責任理解した上で証言翻しており、防御能力備わっているため精神鑑定必要ない」として申請却下した。 Fは1987年昭和63年3月16日第51回公判で、弁護人からの被告人質問対し、X事件について「Xが事件2か月前に現金持ち逃げしたことで殺意生じ、Xが自分窃盗の罪を擦り付けようとしていたことを知って殺意確定的になった」と述べ、Xの両親への謝罪言葉を口にした。しかしその後、Fは再び不規則発言再開したほか、第53回公判1987年6月18日)では後に判決公判の際にも名前を挙げた暴力団幹部実名(『毎日新聞によれば広域暴力団稲川会総裁稲川聖城)を挙げ、「週刊誌読んで知ったことをきっかけ尊敬するようになり、この人の子供になりたい思った自分のこの願い裁判長から伝えてほしい」と述べた事実審理第56回公判1987年10月27日)まで続いたが、Fが公判全面否認繰り返し弁護人調書証拠採用同意しなかったため、検察側は関係者100人以上に証言求めた。そのため、公判最初の殺人容疑における起訴1982年7月) - 論告求刑公判1987年11月)まで5年4か月初公判1982年10月) - 判決1988年3月)までを要する長期審理となったが、主な争点被告人Fの情状面で、検察弁護人とも事実関係特段争いはなかった。

※この「黙秘・否認から自白へ」の解説は、「藤沢市母娘ら5人殺害事件」の解説の一部です。
「黙秘・否認から自白へ」を含む「藤沢市母娘ら5人殺害事件」の記事については、「藤沢市母娘ら5人殺害事件」の概要を参照ください。

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