飲酒トラブル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 15:08 UTC 版)
自他ともに認める大の酒好きだったが、政界で重要な地位を占めるにつれて、酒癖のリスクを注意されることが増えた。中川はしばしば禁酒・断酒を宣言したが、長続きしなかった。重大な交渉を前に飲酒する癖が経済産業大臣時代を知る官僚によって告発されているほか、2009年(平成21年)の落選には同年の飲酒報道が大きく影響した。飲酒に関わる中川のエピソードとして、次のようなものが知られている。 だるまの目を塗り潰す 第42回衆議院議員総選挙(2000年)での当選時、選挙事務所で酒に酔い、ふらふらとしながら万歳三唱している姿が放映された。また、だるまに目を入れる際には、墨の塗り過ぎから黒い涙のようにしてしまい、周囲を慌てさせた。 酔ったまま初閣議 2004年(平成16年)の内閣改造時、経済産業大臣からの離任会見後に外部で飲酒していたが、同職に再任されたことを知って慌てて官邸に戻った中川は、酔ったまま初閣議に臨んだ。 酩酊での後援会挨拶 2005年(平成17年)夏、十勝管内本別町で行われた後援会パーティーに、中川は酩酊状態で登場した。呂律が回らないため、10分間を予定されていた挨拶は数分間で終了し、中川は同席していた地元の首長からたしなめられた。 宮中晩餐会での騒動 2008年(平成20年)11月、スペインのフアン・カルロス1世夫妻を迎えて開催された、天皇・皇后主催の宮中晩餐会における悪酔い騒動は、中川本人もそれを認めて反省しているエピソードである。同席していた妻の制止を聞かずに多量飲酒した中川は、東宮大夫・野村一成に、「水問題について皇太子殿下もお詳しいと聞いたので是非お話しさせていただく機会がほしい」と絡み、素っ気なく「無理」と返されたことに激怒、「分かった、帰る!」と大声を出したという。また、「宮内庁のばかやろう」などと怒鳴って途中退席したとの報道もあった。 演説での読み間違い 2009年(平成21年)1月、財務・金融担当大臣として衆議院本会議での財政演説を行った中川は、「渦中」を「うずちゅう」、「改正」を「改革」、「削減」を「縮減」などと読み間違い、財務省が計26ヵ所の訂正を申し出るという事態になった。これら間違いに付いて財務省は、「風邪で体調が悪かった」と説明したが、首相(当時)・麻生太郎の漢字の読み間違いが話題となっていた最中であったためにメディアによって取り上げられることとなった。この前日、中川は酒を飲みながらテニスをし、持病の腰痛を悪化させていたという。 第45回衆議院議員総選挙 2009年(平成21年)8月の選挙に際し、北海道帯広市で行われた中川の総決起大会に招かれた政治評論家・三宅久之は、激励の演説中に中川に対して禁酒宣言する様に一喝した。さらに、郁子夫人に対しては自宅にあるアルコール類を全て捨てるように進言したため、中川は直後の登壇際、支援者に対して禁酒宣言をすることとなった。この一件について、三宅は中川の死後、自分の言動が中川にストレスを与えた可能性を悔い述べた。
※この「飲酒トラブル」の解説は、「中川昭一」の解説の一部です。
「飲酒トラブル」を含む「中川昭一」の記事については、「中川昭一」の概要を参照ください。
- 飲酒トラブルのページへのリンク