飲茶の作法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/07 02:50 UTC 版)
広州や香港では、一般的に、大きな急須に人数分の茶を入れて出す。各人には、湯のみ茶碗のほかに、取り分け用の中皿、碗、箸が用意される。 一煎目の茶は味がよくないのと、茶葉についた汚れを洗い落とす意味もあって、本来は短時間の内に飲まずに捨てる。その際に、碗の中で箸を立て、急須から箸に沿うように茶水を流して洗い、湯のみ茶碗も碗の中の茶水で回すようにして洗い、かつ、暖めてから、飲むための二煎目を淹れる。碗に残った茶水は、給仕がガラスのボウルなどに集めて捨てる。 実際には、店で最初に湯を多く入れられると、全部を捨て切れずに、茶葉を洗う意味を果たせないことが多い。湯がなくなった急須は、ふたを少しずらしておくと、給仕が見て、何度でも湯を注いでくれる。 近年[いつ?]、広州では、台湾式の小さな急須、杯のような茶碗を使って、烏龍茶を飲むことも選択できる場合がある。この場合は、何度も湯を注ぐ必要があるので、湯を入れた薬缶(やかん)を暖めておくためのアルコールランプも用意される。 点心の注文は、ワゴンや駅弁売りスタイルで運んでくるタイプの場合は、計算用のカードに取っただけのスタンプが押されるので、後でこれを集計して支払う。カードには異なる単価を表す、「小」「中」「大」「頂」「超」「精」などの文字と、スタンプを押す枠が書かれている。 1980年代前半までは、蒸篭や皿の数で計算する方法も取られていた[要出典]が、たくさん食べると邪魔になるので、改められた。近年は[いつ?]、点心の名前を列記した注文用紙に必要な数を書き込んで給仕に渡して注文するスタイルが増えている。いずれも、別途、茶代が加えられる。 なお、点心はそのままで食べると味が薄いものは、出す際にウスターソースをかけたり、専用のたれが小皿に用意されることもあるが、大部分の点心はそのまま何もつけずに食べるとちょうどよい味に作られている。このため、日本でギョーザを食べる時のような調味料を入れる小皿は各人に用意されない。
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