頼岳寺の墓所とは? わかりやすく解説

頼岳寺の墓所

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/30 12:45 UTC 版)

高島藩主諏訪家墓所」の記事における「頼岳寺の墓所」の解説

慶長10年1605年)、諏訪頼忠死去。子の頼は、上原茅野市ちの)にある諏訪家菩提寺である永明寺に父を葬った上原中世以来諏訪家本拠地であったその後寛永7年1630年)、永明寺なんらかの理由により破却された。翌寛永8年1631年)、頼上原新たに曹洞宗頼岳寺創建、父頼忠と母理昌院墓所を同寺に改葬した。後に頼自身頼岳寺葬られるが、諏訪家本拠上諏訪高島城移ったことから、2代以降藩主墓所上諏訪温泉寺築かれることとなった頼岳寺本堂北裏斜面整地して数段平地造成し初代藩主とその父母をはじめ、高島藩二ノ丸家、大祝家臣団などの墓所造られている。本堂左の石段上ると頼とその父母祀る御霊屋がある。頼岳寺安政6年1859年)に火災焼失明治34年1901年)にも火災本堂失っているが、このときに御霊屋焼けたという記録はない。御霊屋創建については未詳だが、現存する御霊屋安政6年1859年)の建立とみられる。なお、御霊屋屋根2010年修理されている。 御霊屋木造平屋建で、屋根入母屋造瓦葺き一軒疎垂木ひとのきまばらだるき)とする。平面規模桁行8.2メートル×梁間3.6メートル。壁は竪羽目板全面弁柄塗りとし、床は土間である。桁行を3間に分け向かって左の間に頼中央の間に頼忠、右の間に頼忠の室(頼水の母)理昌院墓塔安置する。3間とも両開き唐戸設け軒下には被葬者院号記した扁額掲げる(扁額左・中・右の順に「頼岳院」「永明院」「理昌院」)。 御霊屋向かって左の間には安山岩製の頼水の石廟があり、その中に石碑が立つ。石廟総高3メートルほどで、基壇本体宝形造屋根露盤宝珠からなる基壇前後2材の石材からなる前後左右側面は各面とも左・中・右の3間に割り付け正面中央間に神紋その他の間には蓮池文をあらわす。本体部一石刳り抜いたもので、内法長押うちのりなげし)で上下分ける。正面には両開き桟唐戸設ける。桟唐戸の各扉には左右2列・上下2段の窓を開け内部安置される石碑見えるようになっている内法長押上は左・中・右の3間に割り付け中央間には「碧落殿」の文字篆書記し右と左それぞれ日輪月輪をあらわす。屋根部は一石製、宝形造四角錐形)で二軒繁垂木ふたのきしげだるき)の垂木形をあらわす。 石廟内部安置する石碑は高さ80センチ、幅37センチ厚さ8センチ板石で、五輪塔形を陽刻し、下から上へ「地・水・火・風・空」の文字を記す。五輪塔形の両脇には縦書銘文があり、寛永18年1641年)、出雲守忠隣が施主となって建立した旨が記されている。「出雲守忠隣」は2代藩主忠恒のことと思われるが、同人名乗り史料見え限りでは「忠恒」または「忠澄」であり、「忠隣」と名乗ったものはこの銘文以外に知られていない石廟がある室の右壁には木製墓誌がある。これは3代藩主忠晴が延宝7年1679年)に奉納したのである。 頼忠の墓所には、向かって左宝篋印塔、右に五輪塔が立つ。理昌院墓所同様に宝篋印塔五輪塔が立つが、頼忠墓所とは逆に向かって左五輪塔、右に宝篋印塔配置するいずれの塔も安山岩製で、宝篋印塔の高さ(基壇から相輪まで)は頼忠分が112センチ理昌院分が110センチ五輪塔の高さ(地輪から空輪まで)はは頼忠分が68センチ理昌院分が81センチである。御霊屋前には頼水の子ら奉納した石燈籠6基が立つ。

※この「頼岳寺の墓所」の解説は、「高島藩主諏訪家墓所」の解説の一部です。
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