電磁気学の単位とは? わかりやすく解説

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電磁気学の単位

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/29 13:55 UTC 版)

CGS単位系」の記事における「電磁気学の単位」の解説

詳細は「電磁気量の単位系」を参照 CGS単位系SI電磁単位に関する変換係数は、各単位系想定される電磁気物理法則を表す式の違い、特にこれらの式に現れる定数性質により複雑になる。これは、2つ単位系構築方法根本的な違い示している。 SIでは、電流単位であるアンペア(A)は、元々、「真空中に1mの間隔で平行に置かれ無限に小さい円形断面有する無限に長い2本の直線導体それぞれ流れ、これらの導体に6993200000000000000♠2×10−7 N/mの力を及ぼし合う直流電流」と定義されていた。これにより、SIの電磁気学の単位は、後述するCGS電磁単位系と一貫性がある(10整数乗の係数に従う)。アンペアは、メートルキログラム、秒と同様SIにおける基本単位である。従って、上記の定義におけるメートルニュートンとの関係は無視されアンペアは他の基本単位組み合わせ同等として扱われないその結果SI電磁法則では、電磁気学の単位を力学の単位関連付けるために、追加比例定数電気定数)が必要となる (この比例定数は、上記アンペアの定義から直接導出できる)。他の全ての電磁気単位は、4つ基本単位から導出される。例えば、電荷 q は電流 I と時間 t より q = I t {\displaystyle q=I\,t} と表されるため、電荷単位クーロン(C)は 1 C = 1 A⋅s と定義されるCGS単位系では、電磁気のための新し基本単位追加せずに、電磁現象力学関連付ける物理法則表現形式指定することにより、センチメートルグラム、秒から直接全ての電磁気単位導出している。CGS単位系電磁気単位には、使用する物理法則違いにより、大きく分けて静電単位系(CGS-esu)と電磁単位系(CGS-emu)の2系統単位系存在した前者静電場クーロンの法則から出発して次元解析したものであり、後者磁場対すアンペールの法則から出発したのである。(電荷次元導入確立され今日では)CGS単位系それぞれ定義の異な電荷単位導入したものと見なされるまた、磁気に関する量には電磁単位系、電気に関する量には静電単位系を用いたCGSガウス単位系もある。 これらの単位系用いると古典電磁気学基礎方程式であるマクスウェル方程式に 4π の因数含まれることになる。クーロンの法則アンペールの法則マクスウェル方程式から導かれるという立場から、このような因数基礎方程式含まれないような定義の方が好まれることがあるこのような定義の方法有理化呼ばれる。 電磁気学の単位のSI、CGS-esu、CGS-emu、CGSガウス単位系変換c = 29,979,245,800量記号SI単位ESU単位EMU単位ガウス単位系単位電荷q 1 C ↔ (10−1 c) statC ↔ (10−1) abC ↔ (10−1 c) Fr 電束ΦE 1 C ↔ (4π×10−1 c) statC ↔ (10−1) abC ↔ (4π×10−1 c) Fr 電流I 1 A ↔ (10−1 c) statA ↔ (10−1) abA ↔ (10−1 c) Fr⋅s−1 電位 / 電圧φ / V 1 V ↔ (108 c−1) statV ↔ (108) abV ↔ (108 c−1) statV 電場E 1 V/m ↔ (106 c−1) statV/cm ↔ (106) abV/cm ↔ (106 c−1) statV/cm 電束密度D 1 C/m2 ↔ (10−5 c) statC/cm2 ↔ (10−5) abC/cm2 ↔ (10−5 c) Fr/cm2 電気双極子モーメントp 1 C⋅m ↔ (10 c) statC⋅cm ↔ (10) abC⋅cm ↔ (1019 c) D 磁気双極子モーメントμ 1 A⋅m2 ↔ (103 c) statC⋅cm2 ↔ (103) abA⋅cm2 ↔ (103) erg/G 磁束密度B 1 T ↔ (104 c−1) statT ↔ (104) G ↔ (104) G 磁場H 1 A/m ↔ (4π×10−3 c) statA/cm ↔ (4π×10−3) Oe ↔ (4π×10−3) Oe 磁束Φm 1 Wb ↔ (108 c−1) statWb ↔ (108) Mx ↔ (108) Mx 電気抵抗R 1 Ω ↔ (109 c−2) s/cm ↔ (109) abΩ ↔ (109 c−2) s/cm 電気抵抗率ρ 1 Ω⋅m ↔ (1011 c−2) s ↔ (1011) abΩ⋅cm ↔ (1011 c−2) s 静電容量C 1 F ↔ (10−9 c2) cm ↔ (10−9) abF ↔ (10−9 c2) cm インダクタンスL 1 H ↔ (109 c−2) cm−1⋅s2 ↔ (109) abH ↔ (109 c−2) cm−1⋅s2 この表における c = 29,979,245,800 は、センチメートル毎秒表した真空中の光速度数値である。 SI単位CGS単位対応しているが、大きさ互換性がないため等しくないことを示すために、「=」代わりに記号「↔」が使用されている。例えば、表の最後から2番目の行によると、コンデンサ静電容量SI1 F場合ESUでの静電容量は (10−9 c2) cm である。ただし、方程式数式内で"1 F"を"(10−9 c2) cm"に置き換えることは、通常正しくない静電容量単位としての「1センチメートル」は、真空中における半径1cmの球と無限遠点との間の静電容量である。半径 R, r の2つの球の間の静電容量 C は次式で表されるC = 1 1 r − 1 R {\displaystyle C={\frac {1}{{\frac {1}{r}}-{\frac {1}{R}}}}} ここで、R が無限大近づくにつれて、 C の値が r の値に近くなっていくことがわかる。

※この「電磁気学の単位」の解説は、「CGS単位系」の解説の一部です。
「電磁気学の単位」を含む「CGS単位系」の記事については、「CGS単位系」の概要を参照ください。

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