野党の反応
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安倍晋三元首相は、2009年12月12日、歴代自民党政権は「1ヶ月ルール」を厳守してきたとして、「(会見を要請してきた中には)日本にとって重要な要人もいたが、例外なく断ってきた。陛下のご日程に政治的、外交的思惑を入れてはいけないと自制してきた」「胡錦濤国家主席の小沢一郎幹事長訪中団に対する異例の大歓待を引き出すための約束だったからではないか」などと批判した。12月14日には、「民主党の小沢一郎幹事長、鳩山由紀夫首相が国益ではなく自分たちのために今まで守ってきたルールを破った。天皇陛下を政治利用したと断じざるを得ない。今からでも遅くないので、中国側に取り下げてもらうよう要請すべきだ」と鳩山政権の対応を批判した。 2009年12月12日、石破茂自由民主党政調会長は、「大国にも小国にも同じように接するというのが日本の皇室のあり方だった。首相、官房長官、小沢氏の意思が働いたとすれば、正しいやり方ではない。外交は皇室を利用しながらやるものではない」と批判した。 2009年12月12日、高木陽介公明党幹事長代理は、「日中関係は大切だが、国の大小にかかわらず(扱いに差をつけない)というルールだから、守るべきだった。小沢幹事長が中国に行って胡錦濤主席と会った。お返しなのかなといううがった見方をする流れも出てくる」と批判した。 2009年12月13日、谷垣禎一自由民主党総裁は、「この政権は権力の行使について抑制の感覚を持っているのか。特に、憲法の運用の中でも天皇と政治の関係は極めてデリケートなものだ。いまさらいうことでもないが、天皇の国事行為は極めて限定されている。日本の政治のデリケートな部分に対して権力をどう行使するかという方向感がめちゃくちゃだ」と批判した。 2009年12月14日、日本共産党の志位和夫委員長は記者会見で、「一定のルールがあったようなので、丁寧な対応がのぞましい」と述べた。12月15日には、記者会見で「こういう国事行為以外の天皇の公的行為については、政治的性格を与えてはならないというのが憲法のさだめるところなのです。」「日本政府がその問題に関与することによって政治的性格を与えてしまった。」「外国賓客と天皇との会見は国事行為ではない。小沢さんこそ憲法をよく読むべきだ」と批判した。 公明党の山口那津男代表は、2009年12月15日、1ヶ月ルールに「慎重な配慮が必要」との考えを示した。12月17日には、今回の天皇特例会見について「政治利用とは判断していない」という見解を述べた。 無所属の平沼赳夫元経済産業大臣は、真・保守政策研究会(平沼は同会の最高顧問)や日本会議国会議員懇談会の会長として「会見を中止すべき」「小沢氏の強権で認めたことが明らかになってきた。国民各界各層が反対を表明しないといけない」と民主党政権を批判し、天皇陛下の訪韓にも反対するとした。
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