遊行寺長生院の伝承とは? わかりやすく解説

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遊行寺長生院の伝承

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/02 09:40 UTC 版)

小栗判官」の記事における「遊行寺長生院の伝承」の解説

長生院に伝わる小栗略縁起は以下のようなのである。 これは後小松院御世出来事である。 常陸国小栗城城主小栗満重は、讒言により謀反疑いかけられ鎌倉方攻め落とされた。子の小次郎助重ともども三河脱出図った親子離ればなれとなり、助重は甲斐方面から脱出した10人の家来とともに東海道を下る満重が相模藤沢差し掛かったところで日が暮れてしまった。そこに横山太郎名乗る者が一行呼び止め、宿を提供しよう申し出た横山は、旅人殺し金品を奪う盗賊であった。 この屋敷には照手という遊女居た。本来上皇法皇御所をまもる武士である北面武士の子であったが、早く父母死に別れ横山拾われたという。 横山は宴の場で、一頭の馬を繋ぎ留め、『これは人を噛み殺すほどの暴れ馬で、鬼鹿毛(おにかげ)と呼ばれている。近寄ってはならぬ』と伝えたところ、満重はこれを巧みに操ってみせた。たちまち満重の力量察した横山は、到底敵わないとみて酒に毒を盛る作戦案じた横山企て密かに照手告げられていた満重は気分が悪いと酒を拒んだが、無理やり横山押し付けられ臭気吸い卒倒する家臣も泥のような血を吐きながら息絶えた横山は満重一行の所持品一切合財剥ぎ取り手下命じ11人の屍を上野ヶ原に捨てさせた。 同じ頃、遊行寺清浄光寺)の遊行十四代太空上人は、閻魔大王使者名乗る者が差し出書状を読む夢を見た広げてみると、『常陸国小栗満重家臣達が上野ヶ原に倒れている。満重の命だけは救うので急いで向かい熊野湯治させるように』と書かれていた。目覚めた上人お告げに従って弟子と共に向かってみると、野犬喰い荒らされる亡骸の中で僅かに手足が動く者を見つけた。満重とみた上人は車に乗せ連れ帰り、『この者は熊野の湯に向かう病人である。わずかでも車を引いて助けた者には千の僧への供養にも勝る功徳与えられよう』と記したを車に据え付けた街道沿いの人々助けられ熊野辿り着いた満重は、温泉効用熊野権現霊験により快方向かった一方横山狼藉目撃した照手姫屋敷脱走し東方に向かうが、やがて追手捕まり侍従川沈められる。危ういところを金沢六浦漁師によって偶然助けられるも、漁師女房美しさ妬まれさまざまな虐待を受け、最後に六浦浜で人買いの手売り飛ばされてしまう。照手売られては移り移って売られ各地転々とする日々送り美濃青墓まで流れ着いた。 すっかり回復した満重は三河向かい同族支援得て京都沙汰を受けることとなった。事の顛末打ち明け、身の潔白訴えた満重は鎌倉方許しを得ることに成功し、再び常陸領地与えられ判官となった。さらに、仇敵横山討ちとり、遊行上人深く礼を述べとともに家来弔った。後に満重は下女として働いていた照手を見つけ出し夫婦となった応永33年1426年3月に満重は亡くなり、弟の助重が領地継いで遊行寺に満重と家来の墓を建てた照手姫仏門にはいり、長照比丘尼の諱を授かり永享元年1429年)に遊行寺内に草庵結んだという。永享12年1440年10月14日永眠

※この「遊行寺長生院の伝承」の解説は、「小栗判官」の解説の一部です。
「遊行寺長生院の伝承」を含む「小栗判官」の記事については、「小栗判官」の概要を参照ください。

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