近代的警察へとは? わかりやすく解説

近代的警察へ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/12 16:56 UTC 版)

イギリスの警察」の記事における「近代的警察へ」の解説

これらのコミュニティ依拠し警察機構は、18世紀以降工業化に伴う都市化によって、次第破綻をきたすようになっていった。このことから、ロンドンのボウ・ストリート(英語: Bow Street)の治安判事法廷判事の任にあったヘンリー・フィールディングは、従来無給素人コンスタブルかわりに捜査精通したものの必要を認め1749年、シーフ・テイカーから6名を選任してボウ・ストリート巡察隊(英語: Bow Street Runners)を組織した。この隊は極めて能率的に活動し地区犯罪大幅に減少させたことから、全国的に有名になり、現在では英国近代警察萌芽評されている。政府もその有効性認め1797年には大尉指揮官とする68名のボウストリート徒歩警邏隊、1798年にはテムズ川警邏のための水上警察 (Marine Police Force) を設置した水上警察設置貢献したパトリック・カフーン(コルコーン) (Patrick Colquhoun) 治安判事は、更に進めて単一首都警察隊の設置提唱したが、同時期のナポレオン・ボナパルトフランス第一帝政における秘密警察体制連想されたためもあり、実現しなかった。また1811年ラトクリフ街道殺人事件契機として、1812年にはリチャード・ライダー英語版内務大臣によって警察制度の改革企図した特別委員会設置されたが、これも反対受けて挫折した。 しかし当時英仏戦争終了に伴う戦後の停滞労働紛争激化受けて急進派戦争英語版)に代表されるような騒擾騒乱事件多発し警備警察重大問題となりつつあった。大部分コンスタブルには暴動鎮圧を行うだけの能力はなく、治安判事は、暴動放置するか、あるいは(ピータールーの虐殺見られるような)軍の治安出動による多数犠牲者容認するかという深刻な二者択一迫られることになり、新たな治安対策急務となった。この情勢受けて1822年内務大臣就任したロバート・ピール首都警察創設提唱し一度挫折したものの、説得工作進めとともに法案自体漸進的に改訂し1829年7月、ついに首都警察法(英語版)が成立しロンドン警視庁MPS)が設置された。警視庁は、ロンドン行われた多くデモ暴動無血のうちに終了させ、国民成功印象づけた。 また地方部でも、1835年都市団体法(英語版)(ここでの都市とはバラのこと)によって警察機構整備着手され1856年県および市警察法(英語版)によって、イングランドとウェールズ全域自治体警察設置されることとなった。しかしこれによって誕生した200上の独立した自治体警察のあいだでは、人事管理業務効率には実質的にかなりの格差生じていた。状況是正のため、政府は小警察機関統廃合志向したものの、地域住民からの反発が根強かったために遅々として進まず第二次世界大戦受けた1942年非常時権限法(英語版)、戦後1946年警察法英語版)によってやっと大規模統廃合なされたその後も、1966年全国的警察統合計画、また1974年地方自治体再編成に伴う再編成が行われ、イングランド・ウェールズ警察43組織減少した。またスコットランドでは、同様の再編成が行われたのち、2012年警察消防再編法(英語版に基づき2013年4月よりスコットランド警察英語版)として一本化された。

※この「近代的警察へ」の解説は、「イギリスの警察」の解説の一部です。
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