農協ダムの建設とは? わかりやすく解説

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農協ダムの建設

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/21 16:31 UTC 版)

ピョウタンの滝」の記事における「農協ダムの建設」の解説

発電所発注者中札内村農業協同組合で、監督官庁札幌通商産業局北海道十勝支庁(現・十勝総合振興局であった設計工事監理は、発電所工事経験を持つ土木技術者札幌通商産業局により斡旋されて担当した工事は、帯広土木建築請負業である萩原組(現・萩原建設工業) が担当した発電形式水路式とされ、ダム堰堤)を建設し、その右岸取水口から水路で約500メートル下流発電施設上部まで通し水車を回す方式採用された。地質調査会社札幌通商産業局十勝支庁河川技術者立ち会いのもと、ダム発電所位置協議決定された。ダムの建設地点大きな岩が川を狭めている所で、この大岩から右岸方向堤体建設するよう設計が行われた。 北海道河川冬季には凍結して水量減少するダム堤体工事は、この冬の渇水期に川を堰き止めて一気終わらせる計画であった半川締切工法呼ばれる工法用いダム左岸にあたる大岩削って排水路仮設し、ダム上流にあたる部分締切堤設けて建設予定地から抜きコンクリート製堤体建設する予定であった。しかし、1952年昭和27年)春まで行われた最初の年工事では、基礎となる岩盤現れる前に河川増水して締切堤流されてしまい、工事完成できなかった。また、工事中大雨の際、流水によって仮排水路周囲えぐられしまっていた。 改め地質調査行った結果岩盤想定よりも数メートル深いことが分かったほか、周囲樹木調査したところ、予定していた堤頂よりも上まで押し寄せていた形跡見つかったダム設計変更され当初12メートル15メートルとの記録もある)を予定していた堤高18メートルとなり、コンクリート堤体中央大岩残して左右から巻き込むような形となり、堤頂長は59.6メートル拡大された。設計変更により工事金額倍増し、翌1953年昭和28年)の工事難航した最後は、毎日増水してくる雪解け水との競争となり、際どいところで完成したという。完成したダムは、堤頂長59.9メートル、総落差14.05メートル有効落差9.32メートルであり、「農協ダム」と呼ばれたまた、堤体工事前後して水路発電施設完成し水車200キロワットのものが設置された。配電線用地村民からの提供により確保され、4210本の電柱村民労力奉仕によって立てられた。建設費用1億6千4百万円を要したとされる1954年昭和29年1月試験送電開始され中札内村大正村更別村750戸に電灯ともった中札内村史では「村内一面家庭の中は夜が明けたように点灯された。一球、一球の光が祭りのように賑わった」と記されている。同年6月には竣工式盛大に執り行われ村の発展象徴する式典全体沸いた

※この「農協ダムの建設」の解説は、「ピョウタンの滝」の解説の一部です。
「農協ダムの建設」を含む「ピョウタンの滝」の記事については、「ピョウタンの滝」の概要を参照ください。

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