評価と頌辞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 23:02 UTC 版)
「ガブリエル・ガルシア=マルケス」の記事における「評価と頌辞」の解説
鼓直(訳者)「多少の誇張はあっても南米の多難の歴史、生きるうえでのグロテスクな部分や猥雑さ、矛盾、葛藤をもとに書いていました」 木村榮一(訳者)「物語の力をよみがえらせ、読者と作家に新鮮な驚きと可能性を感じさせた。天性の語り部でした。セルバンテスと並び、スペイン語による文学の最高峰です」週刊新潮に 野谷文昭(訳者)「彼の創作の姿勢は現実模倣や大衆小説の安易な娯楽性とは一線を画し、"純文学"志向を貫いた。要望がありながらも『百年の孤独』の続編を書かず、代わりにジョイスに倣い、統辞法を破壊する実験的手法で独裁者小説を書く。このように繰り返しを嫌うところにも彼の作家としての矜持が窺える」と追悼寄稿した。朝日新聞に 池澤夏樹は「20世紀の世界文学シーンを変えたとんでもない作家。19世紀から欧州で発達してきた成熟した市民社会を舞台にした小説は、ジョイス『ユリシーズ』、プルースト『失われた時を求めて』を頂点に、行き詰まりになっていた。そこにまるで違う原理を持ち込んだ。市民でも欧州でもなく、リアリズムでさえない。20世紀後半の世界に、小説という鉱脈はまだあり、鉱石が埋まっていることを示した」とした。朝日新聞に 旦敬介(訳者・明治大学国際日本学部教授)「アフリカ系のものと先住民系のものが交錯する土俗的な辺境の村の物語は、洗練されたインターナショナルなところなど微塵もないまさに辺境の物語であるがゆえに、世界中のどこの人にとっても身近な物語として受け止めることが可能だった。ローカルな世界こそが、実はインターナショナルな世界だった、という覚醒をガルシア・マルケスは世界にもたらした」と追悼寄稿。 星野智幸「自分にとっての核心です。マルケスを読んで、自分の中にあるものを『それでいい』と肯定された気がした。マルケスがいなければ、自分の小説は書けなかったと思う」 藤沢周「それまで読んだ海外や日本の作家とは次元が違うパワーをもらった」 元コロンビア大統領アルバロ・ウリベ・ベレス「マスター·ガルシア·マルケス、永遠の感謝をささげます。地球上の何百万人もの人々が私たちの国と恋に落ちた。あなたの言葉に魅了されて」 チリの作家イサベル・アジェンデ「私が師と仰ぐ人物は亡くなった。だが私はその死を嘆かない。あの人の存在自体が失われたわけではないから。私はあの人の言葉を繰り返し読み続けるだろう」 イアン・マキューアン「本当に不世出の作家で、世界中にあれ程の特別な説得力を発揮し、文学の高みを極めた作家を見つけるにはディケンズまでさかのぼらなければならない」 コロンビアのフアン・マヌエル・サントス大統領「コロンビア史上、最も崇拝され大切に思われている人を亡くして、全国民は喪に服している」 バラク・オバマ「世界は最も偉大な幻想文学の作家の1人を失った」 サルマン・ラシュディ「私はガルシア·マルケスの大佐や将軍を知っている。少なくともインドとパキスタンにおける彼らを。彼の司教は私のムッラーで、彼の市場は私のバザールだった。彼は事実を見失ったことのないジャーナリストだった。彼は夢の真実を信じる夢想家だった」
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