芸術や文学における例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/11 08:13 UTC 版)
「同性間のリレーションシップ」の記事における「芸術や文学における例」の解説
詳細は「en:Homoeroticism, en:Lesbian literature, en:Gay literature」を参照 同性間の性愛に関する記録は文学や芸術の形で記録が残っている。男性のホモエロティック的感性は西洋における芸術の土台としても見られ、そのルーツは古代ギリシャに遡ることができる。プラトンの『饗宴』は男性間の愛も崇高なものである事を観賞者に投げかける作品である。 ヨーロッパにおけるホモエロティシズムはレオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロ、シェイクスピアといった芸術家や作家の作品によって受け継がれてきた。ルネッサンス以降も男性および女性のホモエロティシズムはそのトーンを変えつつも西洋における普遍的な視覚芸術のテーマとして生き続けている。 イラン(ペルシア語)社会のホモエロティシズムはアブー・ヌワースやウマル・ハイヤームといった作家の作品によって現代でも生き続けている。膨大な量の作品が現存する日本の春画は、衆道の慣習と並ぶ貴重な資料とされる。 中国においては、『弁而釵』や『金瓶梅』といった文学作品が過去の時代における排斥行為を逃れて現存している。今日の日本ではゲイの若者を題材としたやおい文化がこの分野における大きな題材の一つとなっている。女性の作家が女性の読者を想定して描かれる男性のホモエロティックアートは極めて得意であるが、西洋におけるレズビアン・エロティシズムにおいても同様のケースがある。 20世紀に入ると、ノエル・カワードやマドンナ、k.d.ラング、デヴィッド・ボウイといったエンターテイナーがポピュラーミュージックにホモエロティシズムを作品に取り入れ始める。男性によるレズビアンをテーマにした作品ではなく、女性の作詞家や詩人による女性のホモエロティックな作品が生み出されるようになるなど、古代ギリシャの詩人サッポー以来、西洋文化において大きな文化的影響を与えることになった[要出典]。 1990年代に入るとアメリカのテレビコメディ番組で、同性間のリレーションシップや同性愛者を表明したキャラクタが扱われるようになる。アメリカのコメディアンであるエレン・デジェネレスが1997年に自身の番組『Ellen』にてカミングアウトをした際は、同国内ではトップニュース扱いとなり、番組は最高視聴率をマークした。しかしながら、この出来事の後に視聴者の番組に対する興味は急速に落ち込み、番組のシーズン延長は取りやめとなった。その直後の1998年から2006年まで放映されたシチュエーション・コメディの『ふたりは友達? ウィル&グレイス』は同性間のリレーションシップに焦点を当てた作品のなかで最も成功した番組となる。2000年から2005年まで放映された『クィア・アズ・フォーク』は、一般的なゲイライフの描写や、アメリカのテレビ番組において初めて男性間の性行為をはっきりと描写した点などで話題となった。 脚本としては、テネシー・ウィリアムズの『熱いトタン屋根の猫』や Tony Kushner の『Angels in America』など、ホモエロティックなポピュラー作品が書かれた。ブロードウェイミュージカルにおいても同性間のリレーションシップは普遍的なテーマとして扱われていて、『コーラスライン』や『レント』といった著名な作品も上演されている。映画作品としては、2005年の『ブロークバック・マウンテン』が世界的なヒットとなった。伝統的な男らしさのや結婚を背景にしつつも普遍的なラブストーリーをテーマとした同作品の成功は、社会におけるアメリカにおけるゲイの権利運動の拡がりの象徴とされた。
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