第二次世界大戦後のセルズニックとは? わかりやすく解説

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第二次世界大戦後のセルズニック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 17:53 UTC 版)

アルフレッド・ヒッチコック」の記事における「第二次世界大戦後のセルズニック」の解説

ヒッチコックイギリス滞在中、精神病院舞台小説『ドクター・エドワーズの家(英語版)』の映画化権取得し1944年3月アメリカに戻るとそれを基にした『白い恐怖』の脚本ベン・ヘクト作成し、セルズニックの下で作る2本目作品として監督した。この作品精神分析題材扱い自分人殺しだと思い込む記憶喪失精神病院の院長グレゴリー・ペック)と、彼と恋に落ちた精神分析医イングリッド・バーグマン)を主人公にして物語展開されサルバドール・ダリが夢のシーンデザインした撮影同年7月から10月まで行われたが、その間にセルズニックとの契約更新され週給それまでの倍以上となる7500ドルになった作品1945年公開され800ドル収益上げた第18回アカデミー賞では作品賞や監督賞など6部門ノミネートされ音楽担当したミクロス・ローザ作曲賞受賞した。 この作品完成後、ヒッチコック何度イギリスへ行きバーンスタイン独立系映画製作会社設立するための打ち合わせをした。その間には再びヘクトと『汚名』の脚本作成したが、セルズニックはこの作品自分では作らず、「監督ヒッチコック脚本ヘクト主演バーグマン」のパッケージにしてRKO50ドル売りヒッチコックプロデューサー兼任した物語ナチススパイの娘(バーグマン)と彼女に協力求めFBI諜報員グラント)を主人公にして展開されるが、この作品先見の明のあるところは、ナチスウラン鉱石兵器実験に使うという設定採用したことである。その設定広島市への原子爆弾投下よりも前の1945年3月ヒッチコックヘクトカリフォルニア工科大学ロバート・ミリカン訪ねたあとに脚本書き加えたが、そのためにヒッチコック一時的に連邦捜査局FBI)の監視下に置かれた。撮影同年10月から1946年2月まで行われ8月公開される興行的成功収め批評家から高い評価受けた。 その次にヒッチコックはセルズニックの下で、ロバート・ヒチェンス(英語版)の小説原作法廷サスペンスパラダイン夫人の恋』を監督したが、これはセルズニックに無理に押し付けられ仕事であり、作品的にもやる気そそられなかった。脚本はセルズニックが執筆したが、その日その日書き進めて撮影現場届けさせたため撮影はうまく進まずおまけに作品対するセルズニックの干渉増えたヒッチコックはそんなセルズニックのやり方が気に食わず絶え間ない対立心気症悩まされた。さらにキャスティングにも悩まされ、とくに主人公イギリス弁護士役のグレゴリー・ペック下男役のルイ・ジュールダン役柄イメージ合わずミスキャストになってしまったことに弱り果てた撮影1946年12月から1947年5月の間に行われ、製作費は400ドル超えたが、これはヒッチコックキャリアの中で2番目に高額な映画となった同年大晦日公開されたが批評家反応悪く、『ニューヨーク・タイムズ』誌には「陳腐冗長」と評された。ヒッチコックはこの作品最後にセルズニックとの契約を終わらせた。

※この「第二次世界大戦後のセルズニック」の解説は、「アルフレッド・ヒッチコック」の解説の一部です。
「第二次世界大戦後のセルズニック」を含む「アルフレッド・ヒッチコック」の記事については、「アルフレッド・ヒッチコック」の概要を参照ください。

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