ちじんのあい【痴人の愛】
痴人の愛
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/15 06:07 UTC 版)
『痴人の愛』(ちじんのあい)は、谷崎潤一郎の長編小説。ごく一般的なサラリーマンで君子と呼ばれる真面目な男が、カフェーの女給であった15歳のナオミと出会い、自分の妻にする。しかしナオミはやがて男が予想もしなかった女性へと変貌を遂げていく。小悪魔的な女の奔放な行動を描いた代表作で、「ナオミズム」という言葉を生み出した[1]。ナオミのモデルは、当時谷崎の妻であった千代の妹・小林せい子である[2]とされている。谷崎は連載再開の断り書きで、この小説を「一種の『私小説』であつて」としている[3]。
- ^ 「関西移住と美意識の変容」(アルバム谷崎 1985, pp. 32–64)
- ^ 「極彩色の悪夢」(アルバム谷崎 1985, pp. 18–31)ただし、『婦人公論』昭和33年1月の座談会「文豪秋の夜話 昔の女 今の女」においては「一人の特定のモデルはない」と発言している。
- ^ 小谷野敦『私小説のすすめ』(平凡社新書、2009年7月)p.24 ただし三年後の『饒舌禄』(『改造』1927年2月)では、「私は最近悪い癖がついて、自分が創作する」において「うそのことでないと面白くない」と書いている。故に「私小説」は、一人称小説の可能性を指摘されている。
- ^ 「谷崎潤一郎作品案内」(夢ムック 2015, pp. 245–261)
- ^ 「主要著作目録」(アルバム谷崎 1985, p. 111)
- ^ 「注解」(痴人・文庫 2003, p. 378)
- ^ a b c d e f g “痴人の愛 [1949]”. 角川映画. 2021年10月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月16日閲覧。
- ^ a b c d e f g kinenote.
- ^ a b c d allcinema.
- ^ a b c d e f g “痴人の愛 (1967)”. 角川映画. 2020年11月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月17日閲覧。
- ^ a b c d e f kinenote1967.
- ^ a b c d 国立映画アーカイブ.
- ^ a b c d 長谷川力「阿刀田高の『雑学』対談 第19回 ゲスト 水原ゆう紀(24歳=女優) 『女の性感帯って頭の中にあるものよ、だから演技でも感じてしまうときがあるわ』」『週刊現代』1980年3月13日号、講談社、68–72頁。
- ^ a b c “『ナオミ』公開宣伝キャンペーン”. 週刊映画ニュース (全国映画館新聞社): p. 2. (1980年2月16日)
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 「撮影報告 「ナオミ」 / 高村倉太郎」『映画撮影』第70号、日本映画撮影監督協会、1980年1月20日、42 - 43頁、NDLJP:7954636/22。
- ^ a b c d 「ロードショー星取表 ナオミ」『シティロード』1980年3月号、エコー企画、34–33頁。
- ^ “「痴人の愛」より ナオミ”. 日本映画製作者連盟. 2021年5月11日閲覧。
- ^ a b 「広告 ナオミ」『シティロード』1980年3月号、エコー企画、38頁。
- ^ “東映・徳川一族の崩壊など強力布陣を発表”. 週刊映画ニュース (全国映画館新聞社): p. 1. (1980年1月19日)
- ^ a b 金澤誠「〔特集〕女優+文芸=大作」『東映キネマ旬報 2010年春号 vol.14』2010年3月1日、東映ビデオ、2-7頁。
痴人の愛
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人魚との恋を描いた作品。『GS美神 極楽大作戦!! 』でこの作品のネタが引用されている。
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