春琴堂書店とは? わかりやすく解説

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春琴堂書店

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/28 03:49 UTC 版)

春琴堂書店(しゅんきんどうしょてん)は、京都府京都市左京区吉田牛ノ宮町3[1]にあった新刊書店谷崎潤一郎家の女中として働いた経験のあった久保一枝とその夫が創業した店であったため、谷崎が店名を命名し、本の注文をしていたことで知られている。


注釈

  1. ^ 久保一枝への聞き取り調査は細江光稲沢秀夫などによってなされてきたが、『細雪』内の出来事と史実との対応関係、特に一枝自身とお春については細江著『谷崎潤一郎——深層のレトリック』「附録2 モデル問題ノート」中の「③お春関係」(952-955頁)が詳しい。
  2. ^ 谷崎の継子、渡邊清治によれば谷崎は数ある作品の中でも「お春どん」の「春」の字が入っているために『春琴抄』を選んで命名したという。「谷崎とお春どん」『久保家所蔵谷崎潤一郎久保義治・一枝宛書簡』11頁。
  3. ^ 1998年5月号の『國文學』に掲載された久保昭の「新発見の谷崎潤一郎の久保一枝宛書簡をめぐって」(p.107)では内訳について「義治宛——葉書17通/封書15通」、「一枝宛——葉書20通/封書43通」、「連名宛——封書3通」、「空封(なかみなし)——2通」と報告され、内容については「創作過程、谷崎家の日常、一枝への見舞、戦中の世情、風俗、衣食住に及ぶ」と紹介されていた。

出典

  1. ^ 春琴堂書店 - 全国書店案内”. tokyo-shoten.or.jp. 東京都書店商業組合. 2021年2月20日閲覧。
  2. ^ a b c 「谷崎潤一郎の新書簡発見 「細雪」の「お春」モデルあてに」『朝日新聞』、1997年8月18日、朝刊、31面。
  3. ^ a b 「久保義治・一枝の略歴および書簡について」『久保家所蔵谷崎潤一郎久保義治・一枝宛書簡』芦屋市谷崎潤一郎記念館、1999年、13頁。 
  4. ^ a b 小谷野敦「京の谷崎——戦後の日々」『谷崎潤一郎伝——堂々たる人生』中央公論新社、2006年、340頁。 
  5. ^ 久保昭「新発見の谷崎潤一郎の久保一枝宛書簡をめぐって」『國文學』第43巻第6号、1998年5月、107頁。 
  6. ^ 谷崎松子『湘竹居追想——潤一郎と「細雪」の世界』中央公論社、1983年、105頁。 
  7. ^ a b まなび遊山 吉田キャンパス いまむかし”. 京都大学広報誌『紅萠』. 2021年2月20日閲覧。
  8. ^ 谷崎潤一郎の京都を歩く -1-”. 東京紅団. 2021年2月20日閲覧。
  9. ^ a b 佐藤剛志「谷崎とファンつなぐ書店」『朝日新聞』、2014年11月15日、大阪、夕刊、1面。
  10. ^ a b 川本三郎「十五 愛嬌者、お春どんの明るさ」『『細雪』とその時代』中央公論新社、2020年、238頁。 
  11. ^ 小谷野敦「最終章 終焉」『谷崎潤一郎伝——堂々たる人生』中央公論新社、2006年、428頁。 
  12. ^ a b 「「細雪」モデル女性あて100通発見 谷崎潤一郎の心遣い20年」『読売新聞』、1997年8月18日、大阪、夕刊、14面。
  13. ^ CiNii 図書 - 久保家所蔵谷崎潤一郎久保義治・一枝宛書簡”. 国立情報学研究所. 2021年2月21日閲覧。
  14. ^ 佐藤剛志「編集部から」『朝日新聞』、2018年3月24日、東京、朝刊、10面。
  15. ^ 谷崎ゆかりの書店、閉店へ 京大前で70年の春琴堂”. 京都新聞. 2018年6月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年2月21日閲覧。


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