栃木町への県庁設置の経緯とは? わかりやすく解説

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栃木町への県庁設置の経緯

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 23:36 UTC 版)

栃木県庁の移転」の記事における「栃木町への県庁設置の経緯」の解説

戊辰戦争のさなかの1868年7月6日慶応4年5月17日)、旧幕府真岡代官所(現・真岡市)が土佐藩兵に襲撃され焼き払われ代官・山源七郎らは討ち取られた。2日後、その跡を管掌する真岡代官(のち真岡知県事)には佐賀藩士の鍋島貞幹任命され真岡代官支配した幕領85,012石の々が引き継がれた。同年7月23日6月4日)にこれを真岡県とし、その役所は「下野知県役所」として宇都宮城内に設置されたが、管掌する広大な地域連絡するには不便な立地にあったため、より支配地域中央に近い石橋町現・下野市開雲寺9月29日8月14日)に移転した。同28日13日)付で真岡県弁官届け出たところによれば「民政取締真岡地方不便利」により「仮陣屋」を取立てるとされている。 この頃下野国北部日光(現・日光市)では旧幕府軍の脱走兵浮浪の徒が多く徘徊しており、また神領として旧幕府厚遇されていた背景もあって、風紀乱れ特別な処置を必要としたため重点的に統治すべく役所順次日光移転することとなった。まず同年10月16日9月1日)、旧日奉行所に「知県事日御役所」(「知県出張役所」とも)と称する出張所設置次いで1869年3月27日明治2年2月15日)、ここを本庁として日光県新設し石橋の開雲寺支庁となった日光知県事は鍋島真岡知県事兼任しており、事実上同一県の状態であったと見られる8月27日7月20日)に真岡県廃され日光県併合された。 しかし、追って真岡代官領のほか諸旗本寺社領地喜連川対馬府中厳原)の両藩領などが管轄地域加わって広大になると、日光本庁がある状態はやはり不便になり、新たな移転先検討することになった。ここで初め栃木の名が浮上する1871年明治4年)に日光県から弁官提出された「石橋宿出庁引移ノ儀ニ附伺書」には、栃木町について次のように記されていた。 .mw-parser-output .templatequote{overflow:hidden;margin:1em 0;padding:0 40px}.mw-parser-output .templatequote .templatequotecite{line-height:1.5em;text-align:left;padding-left:1.6em;margin-top:0}巴波川通船路モ有之諸運送便利宜、殊ニ大凡野州中央ニテ四通八達勝地ニ有之、人家稠密豪農安住罷在従来諸民輻輳土地ニテ自ラ無頼ノ徒モ入込ミ候ニ付旧藩ニテモ出張陣屋取建有之 「旧藩」とは足利藩戸田家のことで、1704年宝永元年)に栃木町陣屋設置し幕府瓦解まで宿場町全域管轄した。また同伺書では次のように述べている。 速ニ本庁ヲ引移申度候ヘ共、俄ニ本庁ヲ転シ候ヒテハ地下人心居リ合方如何可有之旨聊懸念ノ情モ御坐候ニ付〈中略〉先以テ不取敢石橋宿出張所ヲ相移シ もともと主眼にあったのは日光本庁移転であり、石橋支庁移転させるのはその地固めであることが明記されている。1871年6月26日明治4年5月9日)、石橋支庁伺書通り栃木町定願寺移転し明治4年6月日光県は「日光県庁ヲ橡木駅ヘ移シ橡木県ト改称ヲ乞フ」伺書弁官届け出て本庁移転申請した1871年8月29日明治4年7月14日)の廃藩置県経て12月25日11月14日)に日光県ほか10県を統廃合し下野国北東部宇都宮県同国南西部栃木県成立したが、このとき栃木県南西部には上野国山田・新田・邑楽の「東毛3郡」(いずれも現・群馬県南東部)が加わっていた。明治4年11月定願寺への県庁新設届出12月日光引き払って県庁移転完了。すぐにまとまった官衙を必要としたため1872年明治5年11月)、栃木近郊薗部島(現・栃木市入舟町)に新庁舎落成し新暦施行迎えた1873年明治6年1月1日開庁した。そして同年6月15日宇都宮県合併し1876年明治9年)には東毛3郡が群馬県編入されたことで、元の下野国及び現在の栃木県とほぼ同じ領域を持つ栃木県完成した

※この「栃木町への県庁設置の経緯」の解説は、「栃木県庁の移転」の解説の一部です。
「栃木町への県庁設置の経緯」を含む「栃木県庁の移転」の記事については、「栃木県庁の移転」の概要を参照ください。

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