月と人類のかかわりとは? わかりやすく解説

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月と人類のかかわり

物語として、観測対象として古来から人類と密接にかかわってきた月

月は、これまで人類の生活や文化と密接にかかわりあってきた天体1つです。満月にほえるおおかみ男かぐや姫など、言い伝え物語でも、月は重要な背景となってます。月の満ち欠けをもとにつくられた暦は、いまでも地球上いろいろな地域使われています。観測対象としても、古来から科学者たち刺激しエジプトギリシア古代文明天文学者たちをはじめ、ガリレオニュートンなど、多く学者月の運動計算して観察し、月を論じてきたのです。


月はどうしてできたのか

月の起源には、「親子説」「兄弟説」「他人説」「出産説」の4つの説があります誕生初期地球マントルちぎれて月ができた、とするのが「親子説」。ガスやちりが集積して地球ができたとき、同時に生まれたというのが「兄弟説」です。「他人説」は、太陽系の中でつくられ天体地球近く通りかかり、地球の重力捕らえられたという説。また最近注目されているのが、原始地球に他の天体衝突して、その衝撃放出されマントルが月になったという「出産説」です。残念ながら、どの説が真実なのか、よくわかっていません。過去アポロ計画持ち帰った月の石」は、世界じゅうの研究者たち配られさまざまな分析おこなわれました。しかし、月の内部構造については、いまだはっきりしない点が多く、なぜ月が生まれたのかは、結局いまだに謎のままです。


月の表面には、利用価値の高い100種類の鉱物

アポロがもち帰った岩石分析した結果、月の表面存在する鉱物は約100種類であることがわかりました地球上には2000種類上の鉱物があるのと比べれば、その数は非常に少ないいえます。しかし、この中には利用できるものが多数あります。月の表面多く見られるのは玄武岩で、粉末にして加熱するレンガをつくることができますチタン結合して酸化しイルメナイトという鉱物多くあり、還元して分離すれば2種類鉱物(チタン)と酸素得られるわけです。そのほかガラス原料アルミニウムマグネシウムカルシウムシリコンクロムなどが存在します。これら鉱物採掘してそのまますぐと利用できるわけではありませんが、初期月面基地建設構造材として使用するのは十分可能とみられています。

アポロ12号がもち帰った月の石
アポロ12号がもち帰った月の石

The Moon rock brought back to Earth by Apollo 12 Project astronauts.
The Moon rock brought back to Earth by Apollo 12 Project astronauts.

エネルギー源として有望なヘリウム3

エネルギー源として月面は、さらに有望です。月表面に大量に存在することがわかったヘリウム3は、高効率発電システムである核融合炉燃料なります。このヘリウム3は、自然な状態では地球上存在しませんが、太陽風数十億年も降りそそいだ月面には、その環境のちがいから100万tもあるといわれています。1万トンあれば21世紀全人類の電気エネルギーまかなえるともいわれているヘリウム3。月の実効的な利用は、資源不足やエネルギー不足に悩む現在の地球人類にとって、きわめて有望な解決策のひとつなのです




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