星空のうごき
地球上でも役にたつ天球上での星のうごき
地球と星の距離はそれぞれちがいますが、星の位置を決めるために天球を使います。天球は、地球の外側に大きな球があると考え、星はその球にはりついたものとしてあつかわれます。地球と同じように、北極の真上には天の北極が、同じく南極の真上には天の南極があり、赤道を天球に移したものを天の赤道といいます。これらは星の位置を決めるときに便利です。天球は星の位置を決めるばかりではなく、私たちの生活に必要な時間や地球上での位置を確かめるためにもたいへん役にたっています。
場所によって少しずつ変わる星の日周運動
地球は24時間(1日)に1回、自転をおこなっており、それにより星も少しずつ動いていきます。これを「日周運動」といいます。日周運動は、地球が360度ですから360÷24=15で、1時間15度ずつ回ります。冬の期間にカメラのシャッターを開いておくと、星は180度半円を描いて写るので、このことがよくわかるでしょう。すべての星は、北極と南極を結んだ軸を中心に、時計と逆方向に回りますが、北極や南極からはなれた地域ほど、星の回転はゆるやかで、赤道では直線になります。
星の固有運動により少しずつ姿を変える星座
天球上での星の動きは2つあり、つねに変わらない星を恒星(こうせい)、不規則に動く星を惑星(わくせい)と呼んでいます。大むかしの人々は、いつも変わらない位置にある恒星に注目し、目をひく星たちを神話や動物の姿に見立てました。それらは星座と呼ばれ、航海や時間を知るうえでたいへん参考になりました。ところが1718年、イギリスのハレーは、星座の星たちがほんの少しですが動いていることを発見し、その後のくわしい観測によっても、星はたがいにことなった動きをすることがわかりました。この動きを「星の固有運動」と呼んでいます。
夜空に見える天の川は銀河系の星の集まり
天の川は、ふつう夏の夜空に見えると考えられていますが、秋には北の方に移り、冬には南の方にのびていて、全天をひと回りしています。肉眼では川のように連続して見えるのも、望遠鏡を使って見ると、無数の星たちが集まっているようすがわかるはずです。なかにはオリオン星雲のように巨大なガスのかたまりもあります。明るさもそれぞれにちがっていて、赤いものもあれば青白いものもありますが、全体的には白っぽい色に見えます。また、天の川には光を吸収する物質がふくまれているため、1万光年より遠い星は見ることができません。
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