時計仕掛けの惑星関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/03 23:22 UTC 版)
「クロックワーク・プラネット」の記事における「時計仕掛けの惑星関係」の解説
時計仕掛けの惑星(クロックワーク・プラネット) 物語の舞台となっている惑星。「Y」という一人の人間によって作られた。 元々は生きていた地球であったが、1000年前に学者が突然地球の死を発表。その後地球はゆっくりと活動を停め、100年かけて死の星となった。 現在は、風や気温、重力などあらゆるものが全て歯車によって制御されている。また、干上がった海や死んだ陸も、地殻ごと削られて歯車になっている。その歯車の下は大深度地下層と呼ばれており、生身の人間は十数秒で死ぬ空間とされている。 歯車は常に回転しているため、隣接している都市間でも移動手段は限られている。移動には歯車同士を繋ぐ「円筒鉄道」か空路のいずれかを用いるしかない。 円筒鉄道(シリンダ・トレイン) 隣り合う都市同士を結ぶ鉄道。歯車の一歯に直径10メートルほどの穴が無数に開いており、その一歯が隣の同じような穴の開いた一歯と噛み合った瞬間に乗客や貨物を乗せた巨大な円筒が大量に射出され、一斉に交換される。1日に数回運行されるが一瞬で大量輸送を行う為、円筒鉄道が到着した後のターミナルは大勢の人で溢れていることが日常となっている。 射出される際は数千門の大砲を炸裂されたような甲高く鋭い爆音が響く。このため旅客用の円筒鉄道には遮音機構を積んでいるが、ナオトには全く意味をなしていなかった。 時計仕掛けの惑星において、都市の内部ではゼンマイ仕掛けの列車やバス、無人タクシーなどが走っているが、都市同士では互いが絶えず回転しているため常時連結している道路や鉄道は存在しない。 環状鉄道(リング・レイル) ゼンマイ仕掛けで動く、都市交通において重要な役目を担っている鉄道。都市を一周するように走っており、その速度は惑星座標的には時速80キロで走行している。しかし都市の回転と逆方向に行く場合、その関係上相対速度は時速140キロに達する。 パージ 意図的に行われる都市の崩落。修理不可能な故障が発生した都市のエラーが惑星機構全体に波及する前に、丸ごと切り離して破棄する「選別行為(トリアージ)」を指している。 時計仕掛けの惑星において、全ての歯車は都市規模の歯車が丸ごと欠損しても他の都市が生き物のようにその不足を埋めて動き続ける事ができるように設計されている。しかしその連結性、連動性は複雑怪奇であり、1つのパージが4000キロメートル彼方の都市に影響を与えることもある。このため、パージを行う際には政府・国際機関・周辺諸国の承認が求められる。 1巻において、区画・京都はパージが決定し、軍がパージを行おうとしたが、ナオトたちの活躍によりパージを食い止めることに成功した。 電磁技術 全てを歯車によって構成している現代の地球から見ておよそ1000年前まで発達していた技術。現在では廃れてしまっている。 地球の機能を歯車に切り替えた際に、電磁技術のもたらす電磁波が精密機械の殆どに使われている粒子サイズの歯車を狂わしてしまうため、また都市を構成している歯車に甚大な影響を与えてしまうといった理由から、一部の使用を除いて一切の使用と研究を禁じている。
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