旧約聖書時代とは? わかりやすく解説

旧約聖書時代

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 10:36 UTC 版)

大祭司」の記事における「旧約聖書時代」の解説

フラウィウス・ヨセフスの『ユダヤ古代誌』第XX巻10章には大祭司制について書かれており、それによると「初代アロンから最後のファサノス(ファンニ)まで数えて総勢83名の大祭司がいて、最初13名は幕屋時代出エジプトソロモン神殿建設直前)の大祭司ここからヨサダコス(ヨサダク)までの18名がエルサレム神殿ができてからバビロニア滅ぼされ神殿破壊されるまでの大祭司、その次の15人(ヨシュア~オニアス)が捕囚より帰還しセレウコス朝シリアアンティオコス王に支配されるまで」としている。 大まかな流れではアロン死後アロンの子エルアザル、そして民数記25章にはその子ピネハス家系永遠祭司職の契約を受ける主旨預言があるが、『サムエル記』の1-4章登場するサムエルの師であるエリは『ユダヤ古代誌』第V巻9章5節ではピネハス兄弟イタマル家系とされているので、何らかの理由で一旦こちらに大祭司の座が移りその後この一族大祭司アビヤタルが、ソロモン王即位以前ソロモン兄弟アドニヤを王に推していたことで即位存命中でありながら解任された(『列王記』上2:26)所からピネハス系統ツァドクザドク)の家系以後大祭司継承したイタマルの子孫も全滅したわけではなくエズラ記』8:1のバビロンからの帰還者として長の名前だけ出てくる)。 その後バビロン捕囚ツァドクの子孫にあたるヨザダクがバビロンに連れていかれるが、この息子のエシュア(ヨシュア)が帰還後最初大祭司となり捕囚後のユダヤ政体における政治的指導者になっていて、次のハスモン朝時代含めて大祭司君主でもあった。 紀元前175年に、セレウコス朝アンティオコス4世エピファネス大祭司オニアス3世解任して処刑後、オニアスの息子ではなく息子のオニアス4世その後エジプト逃げてヘリオポリス地方エルサレム神殿模した神殿立ててその大祭司となった。これについては『ユダヤ古代誌』第XII巻などに詳しい説明がある)別の家系アルキモス大祭司したものの、彼の死後後継者なしの時代7年続きその後マカバイ戦争起きてユダヤセレウコス朝の支配逃れここから勝者となったハスモン一族大祭司となり、ヨナタン以降ハスモン朝指導者大祭司兼ね祭司支配絶頂期であった紀元前104年即位したアリストブロス1世から紀元前37年殺害されアンティゴノス時代まで、大祭司は王であることを明確に名乗った。 この最後アンティゴノスは、通常の継承ではなくパルティア王国手を組んで先代の王兼大祭司であった伯父のヨハネ・ヒルカノス(2世)をクーデター捉えて即位だったため、降参した伯父復位阻止するため彼の耳を削ぎこのためヒルカノスはクーデター失敗終わり自身捕らえられパルティアから解放帰還した後も大祭司戻れず、かといって宗主国ローマから王に選ばれヘロデも全く大祭司血縁がない以上、自分大祭司になることができなかったため、彼は外国からアナネルという司祭家系であった人物呼び寄せて大祭司任命した。ところがヒルカノスの娘であるアレクサンドラ自分息子アリストブロス3世)が正当な後継者であると主張したため、ヘロデ一度譲歩してアナネルを解任させアリストブロス大祭司任命させたが、間もなくアリストブロスヘロデの家のプール溺死し表向き事故とされたが、ヨセフスヘロデ暗殺させたとしている。このハスモン朝末期からアリストブロス3世死亡までの詳しい経緯は『ユダヤ古代誌』第XV巻を参照。)、アナネルが一時再任したが、これ以後は完全に大祭司終身任期忘れられヘロデ判断随意に大祭司が変わるようになった

※この「旧約聖書時代」の解説は、「大祭司」の解説の一部です。
「旧約聖書時代」を含む「大祭司」の記事については、「大祭司」の概要を参照ください。

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