日本語版の操作性に関する評価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 12:54 UTC 版)
「Microsoft Word」の記事における「日本語版の操作性に関する評価」の解説
日本そして各国ではシェアこそ高い地位を誇っているが、日本と欧米での書類作成文化の違いから、Wordの操作性・使い勝手に不満を持つ者も少なくはない。主に以下の点が批判されている。 罫線が書きにくい(元々欧米で罫線という概念が存在していなかったため)。表を作成後、枠内の一部分に再び枠を作成する際細かい修正が不可能。若干の隙間がどうしても空いてしまう。 自由なレイアウト均等割付などに癖がある。 画像の位置における微修正が効かない。 センタリング機能に不具合が散見される。 レイアウト方法がスタイルシートベースの編集方式に偏っているため、スタイル機能が使いこなせないとレイアウト調整が極めて難しい。 表作成後のバランス修正に癖が強く必要に応じた追加などの変更が簡単にはできない。 バージョンごとにレイアウトが違って見える場合があり(特に罫線が多い場合など)、別バージョンのWordで見ると、レイアウトが崩れていたり、文字が入りきらずにページごとに文字欠けが発生したりすることがある。 Word 2003以前では、ルビ機能を呼び出すためのアイコンが、「大文字のAに、小文字のabcのルビが振ってある」という、日本語の常識からは乖離したデザインであった。ただしWord 2007以降では「亜」に「ア」というルビが振ってあるデザインに変更されている。 かつては比較的日本語に配慮したローカライズも行われていたが、2007以降は日本語の特性を無視した設計となっている傾向が強い。たとえば、ルーラー上でインデントやタブを文字単位で移動・設定できない(2003以前はグリッドで設定しておくことにより可能であった)など。 これらが原因で[要出典]文筆業者や脚本家はWordを敬遠し、一太郎など他のワープロソフトを使用したり、テキストエディタとページレイアウトソフトを併用したりしている場合がある。 また、Wordの代わりに表計算ソフトのExcelを、複雑な罫線を多用する文書の作成に利用したり、プレゼンテーションソフトのPowerPointを、図表が多い文書やリーフレット・パンフレットの作成に利用したりする者もいる(実際にアスキー・ドットPCの2007年8月号では、その特集が組まれている)。 なお、Wordは元々が英文用の文書作成機能に特化した製品であり、その目的から外れる機能については競合製品に劣る点が多いが、Microsoft OfficeにはExcel(表・グラフ)、Visio(ベクターグラフィックス)、PowerPoint(プレゼンテーション)、Publisher(ページレイアウト)といった、Wordでは不足する機能を補完するツールがそろっており、またOLEを利用した相互連携機能も用意されているため、これらを併用したほうが効率的に仕事ができる場合が多い。 その一方で、オートコレクト機能を利用して一般的な定型文書制作時に行われる挨拶文や起承転結部分のテンプレートを呼び出して入力を簡略化するツール等も追加されている。
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