日本におけるシャスポー銃とは? わかりやすく解説

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日本におけるシャスポー銃

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/22 17:36 UTC 版)

シャスポー銃」の記事における「日本におけるシャスポー銃」の解説

慶応2年1866年12月ナポレオン3世は2個連隊分(1800丁と2000丁とも)のシャスポー銃江戸幕府無償提供している。また、幕府もこの銃を10000丁ほど注文している。当時最新鋭のこの武器大名・旗本売り込むためであった同時期にイギリス採用されスナイドル銃戊辰戦争期イギリス通じて薩摩藩導入されライバルになった戊辰戦争期にはスナイドル銃の数は少なかったが、スナイドル銃簡単な加工前装銃後装式改造できたため、既に多数輸入されていたエンフィールド銃元に日本国内でも改造する事が可能(事実当時鉄砲鍛冶は旧々式化していた数百年前種子島火縄銃までも後装銃改造している)であり、完成度の高いボクサーパトロンは防水防湿性に優れた密閉構造だったため、多湿多雨日本当時イギリス植民地であった南・東南アジアでも問題なく着火する信頼性有していた。 これに対してシャスポー銃は、フランス語通詞少なかったために教範取扱運用説明書)の日本語訳すら完了していなかった。さらに遠く離れたフランス本国製造されていた専用弾薬供給も困難であり、薬莢構造日本の気候相性悪く不発多かったこともあって全く有効に運用されず、一説には江戸城開城の際に手付かずの状態で残されていたとも言われている。 大鳥圭介率い幕府陸軍精鋭部隊伝習隊シャスポー銃使用していたという記述散見されるが、これを真っ向から否定する研究者もいる。もっとも、多く湿度の高い日本紙製薬莢扱い苦労したり、不足した専用弾薬大鳥日本で作らせたがうまくいかなかった等の記録残っていることから、伝習隊シャスポー銃ドライゼ銃といった紙製薬莢を使う後装式銃を一時期であれ使用していたことは確かなようである。 また、幕府フランスの関係以外に、先述のファーブル・ブランド商社経由して独自にシャスポー銃を1,600丁の購入計画していた藩も存在していた。 明治新政府日本陸軍創建した後、紙製薬莢問題ゴム部品の調達難から信頼性欠けたシャスポー銃主力小銃としては使用されなかったが、明治5年紙製薬莢製造が行われていた記録があり、1874年明治7年)頃からシャスポー銃ボルト嵌めゴム部品品質購入についての記録散見されるうになる。この時期原産国フランスでシャスポー銃から金属薬莢式のグラース銃への改造が行われており、一旦は将来統一装備として位置付けられ日本陸軍ゴム焼損に手を焼きながらもシャスポー銃使用していた状況記録されている。 また、明治10年1877年西南戦争激戦繰り広げられていた時期には、村田経芳少佐ドイツ企業依頼してシャスポー銃金属薬莢式に改造する計画進めていた事も記録されている。 国産小銃となった村田銃試作する過程では、シャスポー銃金属薬莢用に改造されグラース銃参考とされて13年村田銃完成しており、村田銃シャスポー銃から多く構造継承しており、村田銃採用前後時期には、村田銃製造並行してシャスポー銃金属薬莢使用改造され、これは“シヤスポー改造村田銃”と呼ばれていた事も記録されており、十三年式村田銃はシャスポー/グラース銃国産化計画延長製造された事が理解できる

※この「日本におけるシャスポー銃」の解説は、「シャスポー銃」の解説の一部です。
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