日嗣の親族
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/12 06:11 UTC 版)
安芸宮真里子(あきのみや まりこ) 「浄天の姫君」でその能力を狙われ誘拐された女性。茂仁の妹で「浄天眼(千里眼)」の持ち主であり、その眼で見たモノを絵に描く。出自ゆえに姫君・姫様と呼ばれる。花頂宮家は公式には断絶するも残った子や孫には千里眼の持ち主が顕現するようになり、その存在は伏せられていた。 17歳の頃、鈴木慎(すずき まこと)という男性と駆け落ち結婚をして子供を出産するが、宮家の血筋と「浄天眼」の力を欲する「闇の組織」により夫は殺されて子供は行方不明になり、その間の記憶を失った。水面下で日嗣とシンクロし、同じ絵を描く。ある事件で救出され兄と共に自宅に戻る車中で、次代の〈日巫子〉は由良ではないと告げた。失われた記憶に秘密がある。「柘榴の木の下で」で日嗣が我が子だとわかったわけではないが、兄の制止を振り切って日嗣の覚醒を妨げる何者かを自身に引き受けて救い、日嗣の代わりに眠りに就いた。鬼子母神の如く子供を慈しむ女性で、誰の子であれ我が子のように大切に思い命を賭ける。日嗣が精神を木の幹や枝のような檻に閉じ込められていた頃、さ迷って自身が「浄天」と呼ぶ謎の空間で出会っており、日嗣を救い自身が精神を閉じ込められてしまう。「マレチ〜稀血〜」で日嗣の母親であることが判明した。「蟷螂の斧」で優人に操られるも我が子である日嗣を行かせようと葛藤しており、操られたまま行方不明になる。優人が倒されたことにより呪縛は解け、晴れて日嗣と親子として抱き合う。 安芸宮茂仁(あきのみや しげひと) 安芸宮家の当主。20歳で亡くなった花頂宮久仁(かちょうのみや ひさひと)の婚外子である男性の孫、妹・真理子を慈しみ記憶の手がかりを調べたりしている。妹を奪還した際、事件の関係者が妹の子は死産だという証言を信じられず、妹が身籠っていた筈の子供が消えた時期と日嗣が血縁関係の無い両親の元にいたのと一致するため、もしや、失われた甥ではないかと疑念を抱く。妹夫婦の結婚に反対したことで真理子の夫・慎の母親には会いづらく、幽宮に相談にやって来た。 「曼殊沙華の庭」で妻と3人の子供が登場し、郊外の屋敷で彼らと共に暮らしていることが明らかになる。しかし、苦難が重なる妹・真理子を心配して不在が多く、妻・茉莉香には憎まれていることを知らない。 安芸宮茉莉香(あきのみや まりか) 茂人の後妻。良妻賢母に見えるが、夫のワイシャツをズタズタに引き裂いたり、裏表がある。夫を憎悪している。憎む理由は不明。イングリッシュガーデンや日本庭園があるが、曼殊沙華の庭が好き。先妻の子である長男・尊を疎んでおり、実子でも娘・匡は視界になく、末子の次男・倭しか眼中にない。匡の家庭教師だった優人の子を産んだ。匡を無視して彼女の心配をよそに意識不明とはいえ、倭に「貴方は優人の子供なのよ」と周囲の目を意に介さずに囁くなど常軌を逸している。 安芸宮匡(あきのみや きょう) 茂仁の第2子・長女。茉莉香の実子。不在の多い父親の気づかぬ家庭内の闇に心を痛めており、母親にとって異母兄・尊も自身も不要で、弟・倭しか必要としないことに失望しており、こすもに頼んで巫女修行として幽宮に身を寄せる。 安芸宮尊(あきのみや みこと) 茂仁の第1子・長男。亡き先妻の子。大学生で、自宅の敷地にある勉強棟でカビの研究をしている。優しい青年。勉強棟に「ジンメンゴケグモ」のケースを置いて自身を犯人に仕立て上げようとする誰かがいることを知り、それで我が家が平穏になるならと犯人だと警察に告白するが、匡とこすもに見ないふりをしても解決にならないと諭されて自身は犯人ではないこと認める。 安芸宮倭(あきのみや やまと) 茂仁の第3子・次男で、茉莉香の実子で八条の兄・優人の息子。ジンメンゴケグモをペットにしている。匡によれば、父親は茂仁ではない。美春に好意を抱いて振り向かせようとし、彼女が想いを寄せる王士を嫌っているものの彼自身の前では隠している。こすもや由良たちと共に強烈な睡魔に見舞われて意識が無い間の出来事を知っており、王士の疑念を招いている。実の両親に唆され、こすもを殺そうとして由良に危害を加えたため、氷雪神の氷に貫かれる。
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