放送大学開設に向けて
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「NHK UHFテレビ実験局」の記事における「放送大学開設に向けて」の解説
高松局が香川県域テレビジョン放送を始める前の日である1969年3月21日、郵政大臣が記者会見で「昭和45年秋ごろ東京、大阪でNHKのUHF実験局を考慮中」と発言。翌1970年の12月24日に大阪、12月25日に東京と相次いでUHF実験局が開局し、大都市部におけるUHFテレビ放送の受信障害などについて調査した。これに併せて東京・大阪間にUHFテレビ用の回線も開通した。 物理ch放送局名呼出符号空中線電力ERP送信地点実験地域実験開始日14NHK大阪テレビ実験局 JO4W-TV 50kW 不明 生駒山 近畿地方 1970年12月24日 14NHK東京テレビ実験局 JO2W-TV 10kW 不明 千代田送信所 関東地方 1970年12月25日 1971年12月24日、郵政省は放送大学テレビ実験番組に備える放送試験局制度の新設を含む「電波法施行規則」などの改正を公布・施行。これを受け1972年2月7日、「テレビ実験局」は「テレビジョン放送試験局」に切り替えられ、同年2月7日から3月30日までの期間はNHKの通常の番組以外に放送大学テレビ実験番組の放送を行った。その後、1972年11月13日から12月28日にも放送され、翌年以降も概ね1月から3月の期間で放送大学の実験番組を行った。 番組編成は試験放送の開始直後は総合テレビジョンと同時放送(サイマル放送)を行っていたが、1971年1月4日より総合テレビのサイマル放送を行いつつ夜間に3時間30分程度の独自編成の時間を設け、連続テレビ小説や婦人百科など夜間放送希望の多い総合テレビ・教育テレビの番組の再放送、ドラマの先行放送や再放送を編成していた。 その後、第1次オイルショックの影響により1974年1月16日より総合テレビ・教育テレビと同様に昼間の一部放送休止、夜間の放送終了時間繰り上げの措置が採られた。一方で、試験放送局の運用でUHF受信の調査に一応の成果が出たこと、放送大学実験番組に関する調査・研究が1974年度で終了することで、業務の効率化もあり1975年4月7日に休止、放送免許が切れる1976年2月6日に正式に廃止された。 なお、東京地区の試験放送に使用されていた14chは、後に東京初の民放UHF県域局(放送対象地域は東京都)である東京メトロポリタンテレビジョンがアナログ放送用に使っていた(デジタル化後は小仏城山中継局で使用)。大阪地区の試験放送に使用されていた14chは、読売テレビがデジタル放送用に使っている。 一方この実験の主目的であった放送大学学園は1981年に設立、1984年には東京タワーから16chのテレビ局と77.1MHzのFMラジオ局免許が交付された。同年11月1日から試験(予告)放送を開始して学生の募集を始め、1985年4月1日より放送大学としての授業放送を開始している。地上波アナログ放送は2011年7月24日正午をもって正式に廃止(ただしそれに先駆けて7月21日の前期授業終了をもって通常放送は終了している)。首都圏では地上デジタルテレビ・FMラジオ放送を提供していたが、これも2018年9月30日で廃止され、衛星放送(BSデジタル)に一本化された。
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