御標とは? わかりやすく解説

御標

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 09:02 UTC 版)

モノトーンミュージアムRPG」の記事における「御標」の解説

御標(みしるべ)とはこの世界創造した神が世界住まうものに与える「導き」と信じられている預言詩であり、運命同一のものとされる。『モノトーンミュージアムRPG』におけるもっとも重要な設定である。 御標は詩のような言葉」として人々前に予告なく現れる。それは天からの声として現れるともあれば、路地童子が何かに憑かれたように御標の言葉語りだすこともある。自動書記のように無意識に御標の文を綴りだすこともあれば、城壁落書きのように御標の文がいきなりに現れることもある。御標はそれを直接認識したに対して「これは御標である」と絶対的な理解与える。しかし、御標が下された後に、その内容ただ言や文にしても絶対理解の力は二度と与えられない。御標の内容人づてに聞いたとしてそれが本当に御標なのかどうか誰にもわからないのである。ただし、「語り部」と呼ばれる能力を持つものだけは、誰かから聞いた御標の内容を「これは御標である」という絶対的な理解付与して他人に伝える力をもつ。 御標を直接認識してしまった者は、その御標に従うことがこの世界住人において常識となっている。御標は特定個人与えられるともあれば、集団同時に与えられることもある。御標が集団与えられ場合は、その御標を守るためのコミュニティ形成することとなり、すなわちそれが「国」の元となることもある。御標が王だけに与えられて、何も知らない国民に御標に沿った生活を強制するようなケースもある。 ある御標の例をあげればこのようになる。 「 そして、お姫様怪物飲み込まれたとき青い眼の青年立ち上がったのです青年お姫様助け出しふたりはいつまで幸せ暮らしましためでたしめでたし 」 —『モノトーンミュージアムRPG』P182より この御標がもしも「青い眼の青年」に与えられ場合、彼はこの御標を成立させるためにお姫様助け冒険に出ることが求められる。御標は世界理に従って語られるため、御標が語っていることに従えば、御標が語っている通り出来事発生する。ただし、人々自由意志持って行動することだけは御標は強制することはできない逆に言えば自由意志行動を防ぐために御標は「物語主要なキャスト」(この例で言えば主人公役である「青い眼の青年」)に脚本先に提示していると捉えるともできる。もしもお姫様でも怪物でも青い眼の青年でもない物語無関係者に御標が与えられ場合でも、その人物は御標を成立させるために努力しなくてはならない自分が「青い眼の青年」でないならば、この青年探し出す努力求められる自分に御標が与えられたならばそこには神の深遠な意図隠されているはずと考えるのがこの世界一般的な住人の姿である。 左の地住人がなぜ御標を守るのかというと、それには主に二つ理由存在する。 まず一つは、御標に従えば、必ず人にその御標に語られる幸福な結末約束するからである。御標の多くは「めでたしめでたし」という結句で終わる。これは御標が歪められない限りは必ず幸福な結末を持つという証明である。上述の御標が達成されれば、「ふたりはいつまで幸せに暮らす」というハッピーエンド物理法則のように必然として発生するお姫様青年と暮らすようになる理由いろいろなことが考えられるが、一緒に暮らすという結末固定化される。そのために、人々は幸福を求めて御標を達成することを求める。 二つ目は、御標に逆らった行動を取ると異形呪いふりかかるからである。御標は人に幸福を約束する代わりに、それに背を向けるものには容赦をしない。なお、御標に背を向けるというのは意思行動伴った問題である。もしも青年が御標をなぞったものの、力不足お姫様助けることに失敗したけならば、御標が達成されなかったためハッピーエンド得られなかっただけですむ。しかし、青年お姫様助けようという行動そのものをとらなかったり、御標で語られる過程意図的に無視した場合は、「御標に背いた」とみなされるまた、もしもこの御標が青年だけでなくお姫様にも与えられしまえばお姫様は「怪物飲み込まれる義務発生する怪物お姫様飲み込むことに失敗したとかならば御標の未達成に過ぎないが、お姫様自発的に怪物から逃げようとした場合は御標に逆らったこととなり異形化の呪いを受ける。そこには容赦温情もなく、ただ御標に従った逆らったかだけが問われる。 御標はこの世界であらゆる倫理道徳超えた絶対指標である。御標で語られたことは一切理屈感情抜きに守るものというのがこの世界住人基本的な考え方である。それはあたかも物語の登場人物作者逆らわないのと同じようなものととることもできる人々は御標がいつか自分に下ることを渇望してこの世界で生きている

※この「御標」の解説は、「モノトーンミュージアムRPG」の解説の一部です。
「御標」を含む「モノトーンミュージアムRPG」の記事については、「モノトーンミュージアムRPG」の概要を参照ください。

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