紡ぎ手
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 09:02 UTC 版)
「モノトーンミュージアムRPG」の記事における「紡ぎ手」の解説
正しい御標、もしくは歪んだ御標に背いた経験がありながら、異形化の進行を抑え込むことができた者たちが少数ではあるが存在する。彼らのことを左の地では「紡ぎ手(つむぎて)」と呼ぶ。『モノトーンミュージアムRPG』のPCたちは全て紡ぎ手となった者たちである。 紡ぎ手になるとあらゆる御標に縛られなくなる。正しい御標でも歪んだ御標でも、それに逆らって異形化するようなことは決してない。彼らは完全に自身の自由意志で自分の人生を全うできる。どのようにして紡ぎ手が生まれるかのメカニズムははっきりしていないが、すべての紡ぎ手に共通することは、たとえ御標を前にしても間違っているものは間違っていると言える心の強さと、己の良心のために本当の幸せを探そうとする信念を持つということだけである。 紡ぎ手となったものは「世界の理」を自身の意思で認識し、そこから任意に逸脱する力を持つ。これはルール的には「逸脱能力」として再現されている。起こるはずのないことを起こすことができるその力は、異形が持つ力と根源は同じであり、使いすぎると紡ぎ手は異形と化す。そのため、多くの紡ぎ手はこの力をとても慎重に扱う。なお、理論上は紡ぎ手も歪んだ御標を放つことができるが、意識的にそのようなことを行った紡ぎ手は伽藍と同質であり、「完全に異形になりきっていない紡ぎ手」をPCとして扱う本作では、PCである限りは歪んだ御標を放つことはできない。 すべての紡ぎ手は異形によって発生した歪みに対抗する力を持つ。それは世界の歪みを自らが引き受けるというものである。それは紡ぎ手を異形化させる危険性を孕むのであるが、紡ぎ手たちはこの力で世界の歪みを正すべきだと信じているものも多い。 紡ぎ手たちの互助組織である裁縫師組合では「世界の理」を糸のようなものとして説明しており、その糸を操れるという意味から「紡ぎ手」という名前が生まれた。しかし、このネーミングは「"あるべき物語"を紡ぎ出す人々」というダブルミーニングでもある。 世界が紡ぎ手たちをどう見ているかは様々である。異形から世界を守る救世主と考えるものもいれば、異形と同じ呪われた存在とみなすものもいる。前者の代表が四大国のひとつ「職工の国」であり、後者の代表が四大国のひとつ「聖都」である。聖都は御標を神の恩寵としてあがめる聖教会の本拠地なのであるが、その聖都の中にも紡ぎ手たちに比較的寛容な派閥と徹底弾圧を主張する派閥がある。寛容な派閥は紡ぎ手に対しては拿捕した後に北部へ流刑する立場をとるが(北部には紡ぎ手を保護する職工の国があるため、北部から出ようとしない限りは身の安全は保障される)、弾圧する派閥は紡ぎ手を発見次第、問答無用にその場で処刑する立場を取る。聖教会の影響力は左の地の人間勢力の中では絶大なため、紡ぎ手は世界の中では「あまり関わり合いになりたくない者たち」として扱われるのが平均的と言えよう。
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