世界の歪み
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/19 15:28 UTC 版)
“紅世の徒”がこの世で活動するため、この世の人間の“存在の力”を変換・吸収する(「喰らう」と例えられる)などすると、本来あるべき“存在の力”が過去・現在・未来の時空から強制的に失われ、その存在は「最初からこの世に存在していなかった」ことになる。すると、その存在によって起こるはずだった影響(人間関係など)や、所有物や関わった人間の記憶や写真などの『存在した証』も同時に失われる。しかし、既に起きた出来事などを巻き戻すには至らないため、本来あるべき存在が失われたことで、矛盾する部分が必ず生じる。それらが積み重なって、この世を構成する巨大な“存在の力”の秩序と流れに変調をきたしている状態を「世界が歪んでいる」と言い、前述の通りあまりにも歪みが大きくなると、この世と“紅世”の両界に『大災厄』と称される大きな災いが起きると予想されている。 例を挙げれば、子供と家を持つ夫婦が喰われた場合、夫婦自身やその直接の持ち物は消える。しかし子供は親がいない子供として残り、住んでいる家は夫婦の部屋が空っぽの状態になって残る。人々の記憶は夫婦が「最初からこの世に存在していなかった」ように修正され、残された子供や家に関する矛盾や疑問点を追究する者も通常はいないとされる。このような違和感の集合が「世界の歪み」である。「世界の歪み」を感覚として捉えることができるフレイムヘイズはこの歪みを“徒”のいた痕跡として追い、同様の力を持つ“徒”も歪みがあると興味を惹かれてその土地にやって来る傾向がある。 “紅世”の関係者は一般に上述のように認識しているが、歪みの真の原因は“存在の力”がこの世で自然発生し得ない状態に変換されたことによる「不安定化」である。“存在の力”は実際には消失しておらず、異世界の住人である“徒”が「この世に存在する為の根源的な力」として本来この世に存在しない形に固定しており、それが“存在の力”の流れを滞らせ歪みを生む原因となっている。これが“徒”に発覚すれば「不安定化した“存在の力”を使えば“存在の力”が安定化するため、“存在の力”を乱用しても何の問題もない」という誤認を生み、中途の過程を無視した更なる暴走を招く恐れがあったため、この事実に気づいた『宙の心臓』とその弟子である『大地の四神』のみの秘密とされた。後に現代の『大戦』の最中に『大地の四神』の一人であるセンターヒルから、シャナ他数名のフレイムヘイズのみに伝えられた。
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