大阪阿部野橋駅 - 古市駅間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 18:08 UTC 版)
「近鉄南大阪線」の記事における「大阪阿部野橋駅 - 古市駅間」の解説
起点である大阪阿部野橋駅は、キタ、ミナミに並ぶ大阪有数の繁華街、阿倍野に置かれている阿部野橋ターミナルビル(あべのハルカス)に内包されている。大阪阿部野橋を出てすぐ、線路は高架に上がる。右へカーブしつつJR阪和線を跨ぐと間もなく河堀口駅。河堀口から線路はさらに右へカーブし、東住吉区へ移って北田辺駅、今川駅へと続く。今川を出てしばらくすると阪神高速14号松原線の高々架をくぐるが、その高々架の直下には地下鉄谷町線の駒川中野駅がある。南大阪線はさらに東住吉区内の住宅街を高架で進んで針中野駅、右手に長居公園や大阪芸術大学短期大学部大阪キャンパスを見ながら矢田駅と進む。矢田を出ると次第に密集していた住宅は間が開き始め、線路は大和川を渡る。大和川の手前に見える堤防沿いの細長い工事中の土地は、JRの阪和貨物線の廃線跡である。 大和川より南は松原市となり、左手に阪南大学のキャンパスを眺めつつ、線路は高架から下りて地上に移り、古市検車区天美車庫を設置している河内天美駅に至る。線路は次の布忍駅を出てすぐ左へ急カーブを曲がる。そこからは右手に大阪府道12号堺大和高田線を眺めて走り、府道12号は次第に迫ってきて高見ノ里駅。さらに進むと松原市街地へ入っていき、河内松原駅に至る。河内松原駅は大阪阿部野橋から最初の準急停車駅であり、最初の緩急接続可能駅でもある。さらに美原、堺方面へのバスも発着しており、終日賑わいを見せる。 河内松原を出ると線路は阪和自動車道をくぐって羽曳野市に入り、府道12号をくぐって住宅地を走り恵我ノ荘駅に至り、その後ゆるやかに左へカーブし高鷲駅に達する。高鷲を出てまもなく線路は藤井寺市に入り、右手に四天王寺大学のキャンパスが見えれば間もなく藤井寺駅である。四天王寺学園小学校が建っている所には2005年1月まで藤井寺球場があり、現在はオリックスと合併した近鉄バファローズの本拠地として栄えていた。 藤井寺駅にはここから旧中央環状線を通って近鉄八尾駅方面に向かう便と、羽曳ヶ丘方面へ向かう便の、大まかに2種のバスが発着しており、交通の要衝となっている。また、藤井寺駅では大阪阿部野橋からの普通列車の大半が折り返すため、1本の引き上げ線があるものの、駅の東方が線路のぎりぎりまで建物がせり出している事情から引き上げ線は大阪阿部野橋方にある。そのため当駅折り返しの普通列車は到着後3回も折り返し作業をしなければならず、入出庫のつど藤井寺駅すぐ西側の踏切を通らねばならないために、この踏切は日中でも遮断機が長い時間にわたり開かない「開かずの踏切」となっている。 藤井寺を出てしばらくは藤井寺市内の住宅街を走るが、西名阪自動車道をくぐると前方にある仲ツ山古墳を回り込むために左へ大きくカーブを切る。右へ曲がり旧国道170号をくぐるあたりで土師ノ里駅に着く。土師ノ里を出るとほどなく南大阪線最大の急カーブに至り、特急などの優等列車もここでは45km/hに速度を落として走行する。左手より道明寺線が合流して道明寺駅に至る。もともとは道明寺線の方が先に完成し南北に走る線路として開通していたため、後付けとなった南大阪線の方が急カーブを描く格好になっている。 道明寺を出ると線路は再び羽曳野市に入り、西名阪自動車道をもう一度くぐる。西名阪のガードを抜けると風景は住宅地から一変して無花果などの畑が広がる。畑地帯を抜けると次第に羽曳野の市街地に移り、古市検車区を構える古市駅に至る。この駅では長野線と分かれるほか、この駅より先は長野線の富田林駅までと特急停車駅を除いて8両編成の電車は停車できなくなるため、車両の連結や切り離しが頻繁に行われる。
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