大長線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/06 07:36 UTC 版)
概説島田駅と神座(かんざ)、相賀(おおか)、川口、鍋島、二俣、白井など大井川左岸上流域山間部を結ぶ路線であった。 1970年代以降はマイカー普及により利用者減少が進んだが、沿線小中学校の通学輸送を担っていたため1980年代後半からは島田市による欠損補助によって路線が維持されていた。 藤枝営業所島田支所を経て相良営業所移管後に廃止され、現在は島田市自主運行バスの「伊久身線」「相賀線」に承継されている。 沿革1924年(大正13年)- 大長村伊太の北川惣太郎の経営によって向谷 - 島田駅 - 藤枝駅間に乗合路線が開設された。向谷から神座、鵜網、川口、福用、川根町家山を経て地名までは大井川の水上を航路とする乗合飛行艇に連絡していた。なお、飛行艇は大井川鉄道の敷設時に廃止された。 1928年(昭和3年)- 西駿自動車商会が北川の路線を買収した。 1933年(昭和8年)3月 - 静岡電気鉄道が西駿自動車商会を買収し、島田・大長線の免許を承継した。 1935年(昭和10年)4月 - 静岡電気鉄道と藤相鉄道の共同出資により駿遠自動車株式会社が設立され、同社の路線となった。なお、2年後には駿遠自動車は静岡乗合自動車に改称された。 1939年(昭和14年)6月1日改正の静岡乗合自動車島田営業所発行の「島田驛 - 大長村(神座)バス時刻表」では、島田 - 神座間が1日7往復、島田 - 向谷間が1日3往復運行されていた。また路線図付乗車券では次の経路が確認でき、金谷駅、藤枝駅、藤枝町大手、岡部北口、静岡駅への連絡運賃も掲載されている島田駅 - 島田三丁目 - 島田一丁目 - 一本松 - 向谷水門 - 赤松 - 渡口 - 大澤橋 - 神座 1953年(昭和28年)の時刻表では島田 - 神座間が1日5往復、島田 - 向谷間が1日3往復の合計8往復の運行であった。 1959年(昭和34年)の時刻表では川口、二俣まで延伸しており、上相賀への支線も開設されている。上相賀系統が1日4往復、神座系統が1日2往復、川口系統が1日8往復、二俣系統が1日6往復の合計20往復が運行されていた。島田駅前 - 向谷 - 相賀橋 - 上相賀 島田駅前 - 向谷 - 相賀橋 - 神座 島田駅前 - 向谷 - 相賀橋 - 神座 - 鵜網 - 川口 島田駅前 - 向谷 - 相賀橋 - 神座 - 鵜網 - 川口 - 小川局前 - 二俣 1966年(昭和41年)9月1日 大井川鉄道との相互乗り入れで「島田家山線」が開設された。島田駅前 - 静鉄営業所前 - 向谷局前 - 相賀橋 - 川口 - 丹原 - 渡島 - 家山駅前 1975年(昭和50年)3月現在の時刻表では神座系統は神座小学校前停留所が新設され上神座が起終点となっており、同系統は平日4.5往復、上相賀系統が5往復、川口系統が6往復、二俣系統は白井まで延伸し、平日5往復が運行されていた。大長線島田駅前 - 静鉄営業所前 - 向谷局前 - 相賀橋 - 上相賀 島田駅前 - 静鉄営業所前 - 向谷局前 - 相賀橋 - 神座小学校前 - 上神座 島田駅前 - 静鉄営業所前 - 向谷局前 - 相賀橋 - 神座小学校前 - 上神座 - 鵜網 - 川口 島田駅前 - 静鉄営業所前 - 向谷局前 - 相賀橋 - 神座小学校前 - 上神座 - 鵜網 - 川口 - 小川局前 - 伊久美学校前 - 二俣 島田家山線島田駅前 - 静鉄営業所前 - 向谷局前 - 相賀橋 - 神座小学校前 - 上神座 - 鵜網 - 川口 - 鍋島 - 丹原 - 渡島 - 身成小学校前 - 家山駅前 1975年(昭和51年)11月現在の時刻表では「島田家山線」が廃止され、鍋島系統が誕生している。島田駅前 - 静鉄営業所前 - 向谷局前 - 向谷水門 - 大長中学校前 - 相賀橋 - 神座小学校前 - 川口 - 鍋島 1979年(昭和54年)島田駅前の区画整理とユニー島田店の開業に伴い島田駅前の経路が変更され、ユニー島田店が起終点となった。 1985年(昭和60年)3月16日現在の時刻表では、次の4系統が存在している。島田二丁目ユニー前 - 島田駅前 - 静鉄営業所前 - 向谷局前 - 向谷水門 - 大長中学校前 - 相賀橋 - 相賀小学校前 - 上相賀 島田二丁目ユニー前 - 島田駅前 - 静鉄営業所前 - 向谷局前 - 向谷水門 - 大長中学校前 - 相賀橋 - 神座小学校前 - 川口 島田二丁目ユニー前 - 島田駅前 - 静鉄営業所前 - 向谷局前 - 向谷水門 - 大長中学校前 - 相賀橋 - 神座小学校前 - 川口 - 鍋島 島田二丁目ユニー前 - 島田駅前 - 静鉄営業所前 - 向谷局前 - 向谷水門 - 大長中学校前 - 相賀橋 - 神座小学校前 - 川口 - 伊久美学校前 - 二俣 - 白井 1987年(昭和62年)静岡鉄道からの利用者減少による廃止計画の申し出により二俣 - 白井間が廃止されたが、沿線児童生徒の通学手段確保のため島田市による欠損補助が開始され、系統が維持された。 1993年(平成5年)4月1日現在の時刻表では上相賀行と鍋島行の2系統が廃止されている。島田二丁目ユニー前 - 島田駅前 - 静鉄営業所前 - 向谷局前 - 向谷水門 - 北中学校 - 相賀橋 - 神座小学校前 - 川口 島田二丁目ユニー前 - 島田駅前 - 静鉄営業所前 - 向谷局前 - 向谷水門 - 北中学校 - 相賀橋 - 神座小学校前 - 川口 - 伊久美学校前 - 二俣 2001年(平成13年)時期不詳 相良営業所に移管された。 2003年(平成15年)4月1日 - 平成14年度末を以って島田市の欠損補助を終了し、島田市自主運行バスとして 「伊久身線」「相賀線」の運行を開始した。
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