壁内の王家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 06:59 UTC 版)
「進撃の巨人の登場人物」の記事における「壁内の王家」の解説
フリッツ王 (Fritz) 声 - 園江治 「人類の繁栄の象徴」とされてきたが、その実態は政治に対する関心や権限を全く持たず、あくまでもレイス家の正体を隠すための身代わりの偽の王であり、エルヴィンの処刑を決定する場でも居眠りをする痴呆の老人であった。ピクシスとザックレーのクーデターによって側近諸侯らと共に身柄を拘束される。 ロッド・レイス (Rod Reiss) 声 - 屋良有作 ヒストリアの実父にして王政府における非公式かつ実質的な最高指導者。表向きは貴族の身分を装っており、周囲からも「レイス卿」と呼ばれる。正妻(声 - 河村螢)との間に長女フリーダ以外にも長男のウルクリン(声 - 梶川翔平)、次男のディルク(声 - 田澤幸輔)、次女のエーベル(声 - 三浦千幸)、三女のフロリアンがいた。家中の使用人として仕えていたアルマと内縁関係を持った結果ヒストリアが誕生したが、正式な一族として迎え入れず、そのまま母子を領内の牧場に囲っていた。845年のウォール・マリア陥落後にグリシャの襲撃を受け、「巨人の力」と家族を全て喪ったため、アルマとヒストリアを迎え入れて共に暮らすことを決意し、ヒストリアのもとを訪ねた。しかし突如現れたケニーたち中央第一憲兵からその行いを阻まれると、アルマを自分と無関係の者として闇に葬ることを黙認する。しかし幼いヒストリアの抹殺については気が咎め、「クリスタ・レンズ」と変名して絶縁することで見逃した。 実子5人の死と「巨人の力」を奪取されたことについては5年間黙秘していたが、エレンが巨人の力を持ってトロスト区防衛戦に勝利したことを機に白状。エレンとヒストリアがウォール・ローゼから帰還した後に、ケニーたち中央憲兵を動員して強引に二人の身柄を確保し、自分のもとへ召致する。かつてグリシャがフリーダから奪った巨人の力を取り返すべく、ヒストリアに巨人化薬を与えてエレンを喰わせようと仕向けるが拒まれて頓挫。錯乱したまま自ら薬を経口摂取して巨人化したが、鈍重な巨人態だったためエレン捕食に間に合わぬまま調査兵団の迎撃作戦で身体を爆砕され、最終的にはヒストリアによって本体部分を斬られ死亡した。 若かりし頃はレイス家に代々伝わってきた巨人の力をもって巨人を駆逐し、人類を救うことを望んでいた。継承者には、世界の謎を世の中に公言する自由が与えられていたにもかかわらず、誰一人として広めていないこと、志を同じくしていた弟や娘が壁の世界を創った初代王の記憶に呑まれ翻意したことから精神を弱らせていく。かつて父親から巨人を継承する立場にあったが、弟が約束と引き換えに継承を買って出た過去を持つ。継承直後の弟を見て継承者を「神」と呼び、自身の使命を神を呼び戻し祈りを捧げることとしていた。 諌山によればロッドは「普通の人」で、レイス家の生き残りになったことで、重責に堪えられずに浮気をしたり神様にも頼っていたとのこと。 フリーダ・レイス (Frieda Reiss) 声 - 日笠陽子 ロッドの長女でヒストリアの異母姉。長い黒髪の持ち主で、エレンが一瞬ヒストリアと見間違えるほど酷似した容姿をしている。明るく飾らない気さくな性格で領民から慕われていた。 15歳の時、レイス家に伝わる巨人化の薬を注射して巨人化し、先代である叔父のウーリを喰って彼が保持していた「巨人の力」と「世界の記憶」を継承したが、ウォール・マリアが突破された845年にエレンの父・グリシャとの戦いに敗れ、彼に喰われて死亡した。 正体が判明する前は、エレンの記憶の中に突然フラッシュバックするように現れたり、ヒストリアの夢の中に現れたりする謎の存在だった。エレンに伝わるフリーダの記憶は、始祖の巨人を捕食したグリシャを通じてエレンにもたらされたものである。 レイス家に代々伝わる、人の記憶を改竄する能力を持っていた。ヒストリアが幼少の頃から親身に接して見守り続けていたが、会った後は力を使って記憶を封じていたため、ヒストリアは長年その存在を認識できずにいた。周囲から疎外されて育ったヒストリアにとっては唯一愛情を与えてくれた肉親といえる。 始祖の巨人継承後は、「巨人の力」と「世界の記憶」に苛まれていた描写がある。継承する前は、「先祖の亡霊には負けない」と言って、叔父と同じように抵抗するつもりでいたが、結局かつてカール・フリッツの結んだ「不戦の契り」に支配されてしまい、歴代レイス家の継承者と同じように「自死の道」を選択する。 ウーリ・レイス (Uri Reiss) 声 - 古川登志夫 ロッドの弟。父より「始祖の巨人」と「世界の記憶」を引き継いだ。842年に姪のフリーダに力を継承させるために喰われ死亡した。 自ら継承者となる代わりに、兄に「祈る」よう託した。かつては兄と共に巨人の駆逐を望んでいたが、「記憶」の継承後は「不戦の契り」に支配され、世を深く憂いつつも父と同様に行動を起こす事はなかった。 王政への反逆者であったケニーを中央憲兵として登用し、レイス家の戦力に引き入れた張本人でもある。世界を統べる立場でありながら、慢心とは程遠い寛容で謙虚な精神性は、ケニーの荒んだ心にも大きな影響を与えた。
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