執筆スタイル、ジャンルそして作風
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/25 03:34 UTC 版)
「園田豪」の記事における「執筆スタイル、ジャンルそして作風」の解説
180センチx90センチの大きなデスクにREGAROの椅子を使っている。デスクの上には画面17インチのラップトップ、そしてもう一つの21インチのモニターが並ぶ。デスクの脇には、片側には弘化3年生まれの曾祖父の写真が、反対側には父の肖像画と書家中村不折の軸と、中国の暁秋の曹操の歌の軸が掛っている。一日は曾祖父の写真に向かっての「じいちゃん、お早う」から始まると言っても良い。名前入りの原稿用紙を持ちながら執筆はパソコンで行っている。その理由は、パソコンでの方が圧倒的に執筆速度の速いことだ。資料検討や執筆の能率アップのためにデュアルモニターとしている。『太安万侶の暗号シリーズ』などに見るように作品には論考が付帯し、そこには多くの中国の古文献が出てくる。それらを別画面に映し出しながらの考察、執筆が不可欠なのだと言う。作品は、オーストラリア関連のエッセイ、海外アクション小説、戦国時代小説、そして古代史小説に大別される。中でも古代史小説は、「それを書き残せ」との天の声を聞いてしまったために会社を早期退職してまでライフワークとして取り組んでいるものである。たった一言の意味を考え、1カ月を費やすこともある生活だが、夜半に急に夢の中で解を得ることも稀ではなく、午前2時に飛び起きてデスクに向かうことも度々である。「アルキメデスが風呂から飛び出したような経験は数多くある」と本人は言っている。小説型で古代史を描いていても、空想で書いているわけではなく本当の歴史を解読した上で小説の形で書いているのである。広島大学名誉教授の上領達之のブログ「『生命の科学』の掲示板」でも取り上げられている。また『人麻呂の暗号と偽史『日本書紀』~萬葉集といろは歌に隠された呪いの言葉~』の中に示されている「いろは歌」の解読は従来の研究者の解読手法とは根本的に異なる。一般的にいろは歌の謎解きは様々な並べ替えに伴って有意の文章が現れるのを期待するというものなのだが、園田の場合は、試行錯誤を繰り返すのではなく、七言七句の漢詩型、いろは歌の中の文法的誤りの意味といったものをベースに作者である柿本人麻呂(大三輪朝臣高市麻呂)が秘密の言葉を隠すために変形する前の姿を導き出すと言う手法を取っている。そして文字の解釈には易経の知識などを活用する。なお、中国の日本向け雑誌である『人民中国』2016年9月号に、中国書籍でもないのにもかかわらず『太安万侶の暗号(七)~漢家本朝(下)壬申の乱、そして漢家本朝の完成~』及び『人麻呂の暗号と偽史『日本書紀』~萬葉集といろは歌に込められた呪いの言葉~』が本の紹介コーナーに掲載された。
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