地球が球体であることの根拠のまとめ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 14:39 UTC 版)
「地球球体説」の記事における「地球が球体であることの根拠のまとめ」の解説
ほぼ歴史的に考察された順序に並べた: 海で、低い地面の前の空間や船体の前の船の帆に高山や地上型灯器が見えた場合。船の上の方に上った場合か、陸地なら高い崖の上にいる場合に、さらに遠くが見える。 北国へ旅すると太陽は低く上るが、北極星のような北にある星は高く上るようになる。エジプトで見えるカノープスのような他の明るい星は空に見えなくなる。 地球は月食の際に月に円形の影を投じる。 月食が報告される時刻(月食の起こる時間帯自体はある特定の時間帯のはずである)が、東方(例えばインド)では西方(例えばヨーロッパ)よりも数時間遅れている。時差はクロノメーターや電信を用いた旅行によって後に確かめられた。 エチオピアやインドなど非常に南へ行くと、1年の内ある時期には影が南側に生じる。さらに南(例えばアルゼンチン)に行くと常に南側に影が生じる。 船舶で海上を渡る時、気象条件に変化がなければ水平線は常に一定の距離を保つ。地球が球体でない場合、この現象は起こらない。また、名前に反して水平線は水平ではなく、わずかに弧を描いていることが肉眼でも観測可能である。 世界周航が可能である; つまり、世界を一周して自分が元いた位置に戻ってくることが可能である。 世界を一周する旅行家は、していない人と比べて一日の長さが増減する。国際日付変更線を参照。 標高が等しければ、世界中どこでも重力は垂直方向に1Gの力として働く(正確には「地球が楕円球である」等の理由で、場所により1%未満の差異が生じている)。もし地表が球面でないなら重力の値や方向は緯度や経度によって極めて大きく変動しなければならない。 プレートテクトニクス理論の存在。地球が球体でない場合、生物学・気象学・地学・海洋学等、様々な学問の地球史側面で合理性を欠く現象が多発していることとなる。 人工衛星は地球の周囲を回り続け、さらに静止軌道にある衛星は地球から見て不動でありつづけられる(静止衛星)。 宇宙から地球の写真を撮ると、観点に関わらず円形に見える。 天文学で観測される他の星は、パルサーのような特殊な例を除いて全てが球構造である。パルサーも高速回転により円盤状に変形してはいるものの、幾何学的には三次元球体に属する。二次元平面で構成された恒星・惑星型天体は現在一切観測されておらず、「地球のみが例外である」と考えるのは統計学の点から難しい。 ボブ・クノーデルが地球球体説を否定するため行った実験。ジャイロスコープを用いた計測は、彼の意に反し、地球が一時間に15度回転している事実を立証した。 以上の主張のうち、いくつかは単体では別の説明をすることができる。例えば月食の際の影は円盤状の地球によって投じられることが「ありうる」。同様に旅行に伴う空の星の南北への移動はそれらの星が地球に非常に近いことを意味することが「ありうる」。しかし、各主張は互いを強化する。
※この「地球が球体であることの根拠のまとめ」の解説は、「地球球体説」の解説の一部です。
「地球が球体であることの根拠のまとめ」を含む「地球球体説」の記事については、「地球球体説」の概要を参照ください。
- 地球が球体であることの根拠のまとめのページへのリンク