地方病と十二指腸虫卵の発見とは? わかりやすく解説

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地方病と十二指腸虫卵の発見

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/02 23:30 UTC 版)

長町耕平」の記事における「地方病と十二指腸虫卵の発見」の解説

山梨県内における地方病 (日本住血吸虫症)最初公式記録である、明治14年1881年)に東山梨郡春日居村から東山梨郡役所経由山梨県提出された、その惨状訴え出た「御指揮願」、明治17年1884年2月20日同村から再度の上申書が提出され当該上申書に基づき山梨県同年3月15日検診医を現地派遣しているが、その後も、予防の方法もないまま地方病患者増加していく現状憂い同村は、明治20年1887年2月10日付で再度地方病原因調査山梨県上申している。 上申書 部内春日居村小松組ハ従来水腫病ニ罹ル者多々有之其原因飲料水不良一点想像水質検査之儀上申致シ明治十八陸軍軍医石井殿御検査成績ニ依リ果シテネト御鑑定相成猶客年十二月中 本病院ニヨリ医員派出井水ヲ除クノ外水流水ニ至ル迄懇篤検査上小沢松兵衛三名所有所有井水ヲ除クノ善良水質ニテ病原因ハ飲料水ニ無之モノト御鑑定相成候得共該組人員十分ノ三四自今水腫病ニ罹リ居リ人民苦慮罷在候間右ハ何等原因スルカ深ク御探究判明候様被下度此段上申候也 — 明治20年1887年2月10日付「上申書この上申書を受け入れた山梨県は、同年5月20日山梨県病院長長町耕平及び同病院六等医員北野寛司を現地派遣し調査患者数名に対す臨床検査行い、その所見から体内病原所在認め同病医員飯島茂らとともに春日居村300余名糞便検査結果体内一種卵を確認したことから、長町地方病病原十二指腸虫卵子であろうとする仮説をたてるとともに、その予防法第一として飲料水問題をあげる明治20年5月12日付の復命書山梨県知事山崎直胤あて提出している。 復命書 東山梨郡春日居村ニ於テ一種地方病アル趣キヲ以テ其病原探検ノ為メ派遣を命セラレ依テ二月廿日六等医員北野寛司ヲ随ヘ該派出シ仝郡衛生担当員某及戸長某ヲ伴ヒ仝小松組ヲ巡検踏査スルニ該地区東南隅ニ僻在地質鬆疎ニシテ太タシク卑湿ナラス二、三小流アリテ之レヲ貫通シ ~略~ 寄生虫タル右ノアンキロストマハ常ニ十二指腸ニ群簇棲息シ其吸盤ニ由テ該腸壁附着シ活体ニ須要ナル栄養液ヲ奪吸シ以テ生存スルモノナレバ之レカ為メ歳月ヲ閲スルニ従ヒ其人身余波ヲ及ホシ高度ノ乏血症ヲ発表スルニ至ルモノトス如市斯身体障礙ヲ及ホスヘキ母ハ容易ニ腸管退去セザルモ其卵子ハ断ヘス糞尿混雑体外排泄セラルモノタリ右に卵子包含セル糞尿ハ或混シテ飲用水ニ入リ或ハ蔬菜等ニ固着シ時アリテ其卵子人体転輪セラレ腸管ニ於テ孵化ヲ遂ケ生続スルモノナラン右ノ事実ニ依テ推考スレハ春日居村小松組ニ於テハ散乱シ或方法ニ依リ居住民のや体内転輪セラレ右地方病原因ヲナスモノナラン 予防法 右ノ村落ニ於ケル水中ニハ卵子混入シアルモノト仮定シ得ヘキヲ以テ飲用ニ供セントセバ須ク煮沸スヘシ又蔬菜等ノ如キ生新ノ物ハ一切食用スヘカラス宜シク煮熟スベシ 療法 アンキロストマノ躯除法ニ至リテハ世未タ適中ノ者ヲ発見セス単ニ普通ノ躯剤タルサントニー子カマラ綿馬越幾私等試用スルニ過キス乏血症ニ対シ諸般ノ銕剤ホフレル氏液キニー子等ヲ撰用スヘシ 右復命候也 明治廿年五月十二日 — 明治20年1887年5月12日付「復命書

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