各国のフェリー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/30 02:14 UTC 版)
フィンランド・ スウェーデン フィンランドとスウェーデンの間には広大なボスニア湾が横たわっており、緊密な関係にある両国の首都を陸路で向かうとなるとボスニア湾を迂回しなければならなくなるため、ショートカットが出来る海路に優位性がある。また、税金が比較的高いと言われる北欧のスウェーデンやフィンランド等を結ぶ国際フェリー船内では、酒や煙草が免税価格で買えることから、買物目的を兼ねた渡航者で賑わっている。同地域に就航するシリヤラインやヴァイキングラインでは、豪華客船に匹敵する設備を持った50,000トンクラスのフェリーを就航させている。なお、周囲の国々がEUに加盟した後も、フィンランド自治領のオーランド諸島と行き来する場合のみ、引き続き免税措置が適用されているため、オーランド諸島に寄港することによって免税販売の条件をクリアしている。 ノルウェー 南端のベルゲンからフィヨルド沿いに北上、ノールカップを回って北端のヒルケネスを往復するフッティルーテン(Hurtigruten 沿岸急行船)が有名。生活航路であると同時に観光ポイントを巡ることからクルーズ船としての性格を持ち合わせている。船体は古いものから新しいものまで様々だが年が若くなるにつれて設備が豪華になっている。 デンマーク・ フェロー諸島・ アイスランド スミリル・ライン(英語版)(Smyril Line)のフェリーによって、デンマークのヒャツハルス(英語版)、フェロー諸島のトースハウン、アイスランドのセイジスフィヨルズル間が結ばれている。 ドイツ・ デンマーク・ スウェーデン ハンブルクとコペンハーゲンを結ぶルートは渡り鳥コース(Vogelfluglinie)と呼称されており、ICE TDを含む鉄道の車輛航送も行われている。また、ユーロナイトのベルリン・ナイトエクスプレス(スウェーデン語版)(Berlin Night Express)はドイツのザスニッツ(英語版)とスウェーデンのトレレボリ(英語版)間でフェリーによる車輛航送が行われている。 フランス・ コルシカ島 コルシカ地方は多くのフェリー航路でフランス本土とつながっている。主な出発港は、マルセイユ、トゥーロン、ニース。マルセイユからは、フランス政府から補助金を受けているコルシカ・リネア社とラ・メリヂオナル社がサービスを提供している。コルシカ・リネアは、アジャクシオとバスティアへの毎日の便と、リルルッスへの毎週の接続を提供している。ラ・メリヂオナルは、プロプリアノとポルト=ヴェッキオの港にサービスを提供している。トゥーロンから出発するツアーは、コルシカ・フェリーズ社によって提供されている。 同社は年間を通じてアジャクシオとバスティアに毎日ローテーション運航を提供し、リルルッスとポルト=ヴェッキオに毎週の接続を提供している。 夏には、往来の数が増える。ニース港からのツアーもコルシカフェリーズが提供している。 冬季には、主にバスティアへの運航が週末のみ提供される。夏には、バスティアだけでなく、リルルス、アジャクシオ、ポルト=ヴェッキオにも毎日何本か運航される。 英仏海峡 英仏海峡トンネル開通後の(2016年)現在もフェリーが運航されている。 イギリスのドーバー港(英語版)、ポーツマス国際港(英語版)、ニューカッスル港、ハル港(英語版)などから、 スペインのビルバオ港(英語版)、 フランスのカレー港(英語版)、ダンケルク港(フランス語版)、 ベルギーのゼーブルッヘ港(英語版)、 オランダのロッテルダム港などへフェリーが運航されている。 ギリシャ アテネ近郊のピレウス港(英語版)からエーゲ海諸島へのフェリーが就航しており、ANEKラインズ(英語版)のエリロス号(Έλυρος)、ヘレニック・シーウェイズ(英語版)のニッソス・ロードス号(ΝΗΣΟΣ ΡΟΔΟΣ)、アリアドネ号(ΑΡΙΑΔΝΗ)など日本の中古船も多数就航している。 ジブラルタル海峡 ヨーロッパ側のアルヘシラス港(英語版)、タリファ港(英語版)とアフリカ側のセウタ港、タンジェMED港(英語版)を結ぶフェリーが運航されている。 フィリピン 島国であるフィリピンではフェリーが交通手段として頻繁に使われている。日本航路から引退した船が使われているが、乗客数を増やすために改造されているケースが多く、当初設計時の定員より大幅な超過状態で運航された結果、海難事故が度々起きている。 中国 渤海鉄道フェリーや粤海線などの鉄道連絡船が運航されている。 香港 ヴィクトリア・ハーバーの両岸を結ぶスターフェリー(中国語: 天星小輪)が、イギリス統治時代の1888年から運航されている。 オーストラリア メルボルンとタスマニア島デヴォンポート(英語版)の間を、公営企業であるTTライン・カンパニー(英語版)社が結んでいる。 ニュージーランド 北島のウェリントンと南島のピクトンを結ぶフェリーが就航しており、運航会社は公営のインターアイランダー(英語版)社と民営のストレイト・シッピング(英語版)社がある。
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