切符購入
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 15:23 UTC 版)
「中華人民共和国の鉄道」の記事における「切符購入」の解説
現在ではオンラインによる座席指定予約制度が導入されている。新システム導入により確実に切符が手に入るようになったかといえば、一方で旅客需要は依然として増加しているため、混雑期は長距離列車などでは切符の売り出し日(一般の列車は発車の4・5日前、直達は20日前)早々に売り切れになることも珍しくない。また中国に市場経済が導入されたとはいえ、鉄道はいまだ計画経済を前提とした国家の所有であるため、駅の切符の販売員(售票員)の販売意欲は日本と比較すると高いとはいえない。以前と比べれば少なくなったが、空席があったとしても「没有」(メイヨウ・座席無し)と窓口でいわれるような場面に、言葉が不自由な外国人相手の場合などで現在でも遭遇することがある。 かつては外国人は専用窓口でしか購入できなかったが、現在は中国人も外国人も同じ窓口である。中国語の会話ができなくても中国字体の筆談で日付・列車番号・区間を書けば入手可能であり、パスポートとメモを一緒に窓口に出すと最も手っ取り早く購入出来る。切符の購入は駅のみならず、街中にある售票処でもできるが、1枚あたり5元の手数料が必要。大きなホテルのフロントで発売できるところもあるが、手数料はもっと高いこともある。ただし、街中にある售票処は手数料がかかるため利用客が少なく、かつ民間委託のため売れば売るほど手数料収入が増えることもあり、外国人にも比較的親切で利用がたやすい。最近では、一部の駅で自動券売機も導入されており、一部の券売機では銀聯カードや支付宝での支払いにも対応している。ただ、自動販売機は切符の売り出し日直後の切符は購入できず、かつ自動販売機の操作を敬遠する人も多いため、窓口の利用者はあまり減っていない。 2011年6月1日より、高速鉄道の乗車券購入時、氏名や身分証番号を登録する「実名制」が導入された。これは、ダフ屋行為を取り締まるためといわれている。そのため、乗車券購入時に身分証の提示が必須となっているため、外国人が購入する場合、事前に旅行会社にパスポートのコピーを送付したり、従来は可能だった自動券売機での購入が一切できなくなり(中国国民の場合、身分証を読み取るための機械が設置されたため購入可能)、窓口に購入が限定されたため不便が生じている。なお、広州(東)-深圳間の広深鉄路においては、動車組列車の自動券売機にパスポート用のスキャナーが増設され、パスポートをスキャンさせることにより、外国人でも自動券売機での乗車券の購入が可能となった。 また、外国人でもユーザー登録することにより中国鉄路のサイト(www.12306.cn)でのネット購入も可能であるが、中国で有効な携帯電話番号、決済口座が必要である。一方多少の手数料は必要であるが、海外のクレジットカードでも決済できる民間のオンライン予約サイトも登場し、外国人旅行客でも、国外から容易に購入が可能となった。 乗車前までに駅窓口に予約番号と身分証を見せることで切符を発行してもらい乗車することが可能であり、大きな駅ではネット購入の受取り専用の窓口がある場合もある。(中国人は新型身分証(二代身分証)を使用して専用の機械で切符を受け取ることも可能)(中国鉄路での購入の場合、切符の発売開始日が駅窓口での発売開始日より2日早く設定されている)ただし、その際の支払いは中国の銀行からのネット決済または 支付宝での支払いのみであるため、中国の銀行に口座があり、かつネットバンクが使用可能、もしくはな 支付宝が使える環境でないと購入できない。(乗車本人の口座でなくても支払いは可能) さらに中国人向けのサービスとして、高速鉄道の一部では新型身分証を使用したチケットレスサービスも導入されている。
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