作品に対する評価
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思想家、吉本隆明は1982年、渋谷・西武劇場の講演で「交合」に関して「これは谷川さんの作品の中でぼくならば一番いいというふうに理解します。」と述べた。 谷川は、詩人の辻征夫との対談の中で、「無意識から出てきている」「書きたいと思っても書けない」自身の作品として、「公園又は宿命の幻」「交合」「芝生」を挙げたことがある。「公園又は宿命の幻」は『谷川俊太郎詩集』(現代詩文庫、1969)に、「交合」は『コカコーラ・レッスン』(思潮社、1980)に、「芝生」は『夜中に台所でぼくはきみに話しかけたかった』(青土社、1975)にそれぞれ収められている。 文藝評論家、丸谷才一は、谷川の『日々の地図』(集英社、1982)収録の「新宿哀歌」の書評で、書き出しを引用した上で「こんなところを読むと、谷川俊太郎は戦後日本の北原白秋なのだと改めて気がつく。白秋の『東京景物詩』のせいではなく、あふれるほどの才能があつて、仕事ぶりがきれいで、口あたりのいい感じが、じつによく似ているのだ。(中略)しかし、白秋では民謡がいちばんいいと三好達治は語つたさうだが、谷川は民謡を書いてゐない。地方出身者で造酒屋の息子である白秋が身につけてゐたやうな、生活者としての共同体感覚は、東京の哲学者の息子にはないのだろう。彼はその意味で、戦後詩人であるよりもむしろ都市化の時代の詩人なのである。彼には田村隆一が持つてゐるやうな形での(東京下町の風俗としての)伝統的な生活様式はない。大岡信が持つてゐるやうな、紀貫之や藤原定家の言葉と通ひあふものもない。」と書いている。
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作品に対する評価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/11 01:25 UTC 版)
概要に記した経緯の通り、1980年代から多くの図書館や、小中学校の図書室に置かれた漫画であり、少年少女に広く読まれている。「原子爆弾投下」という現実を学ぶことが出来る、参考書としての側面を持つ漫画作品だという声がある。また、戦争漫画としてだけでなく、戦中戦後の風俗・社会情勢を捉えており、土俗的な描写の巧さについて、呉智英は「作者の中沢啓治が自ら体験したか、間近で見聞きしたのだろう」と推測している。また、呉は中沢の左派的な作品のスタンスについて「稚拙な政治的言葉しか持ちえなくとも、それでも運命に抗う人々の軌跡」だとしている。
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