他ドメインとの違い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/15 07:57 UTC 版)
細菌古細菌真核生物細胞構造大きさ1-10 μm (細菌と同様) 5-100 μm 細胞の移動細菌型鞭毛、滑走 古細菌型鞭毛 鞭毛(チューブリン)、形状変化 組織化単細胞、稀に群体 (細菌と同様) 単細胞、群体、多核体、多細胞 細胞分裂Zリング ESCRT複合体、Zリング、出芽 アクチンミオシン収縮環 細胞壁ペプチドグリカンなど タンパク質など 糖鎖など 細胞膜エステル型脂質(sn-1,2位) エーテル型脂質(sn-2,3位) (細菌と同様) 細胞小器官無し (細菌と同様) 細胞核、ミトコンドリアなど多数 細胞質細胞骨格は限定的 (細菌と同様) 細胞骨格を持ち原形質流動有り エンドサイトーシス起こさない (細菌と同様) 起こす 核酸/蛋白質関係DNA環状 (細菌と同様) 直線状 DNA結合タンパクHUタンパク 古細菌型ヒストン ヒストン ゲノムサイズ小さい (細菌と同様) 大きい DNA複製酵素ファミリーC ファミリーB及びD ファミリーB プロモータープリブノーボックス (真核生物と同様) TATAボックス 転写開始機構シグマ因子 (真核生物と同様) 転写開始前複合体 RNAポリメラーゼ単純 (真核生物と同様) 複雑 mRNA修飾を受けない (細菌と同様) キャップ構造付加、スプライソソーム型イントロン リボソーム50S+30Sストレプトマイシン感受性 (細菌と同様) (真核生物と同様) 60S+40Sジフテリア毒素感受性 翻訳開始tRNAフォルミルメチオニル-tRNA (真核生物と同様) メチオニル-tRNA t-RNAイントロン無し (真核生物と同様) イントロン有 ATP依存性プロテアーゼFtsHなど (真核生物と同様) プロテアソーム ^ ここでは、真核生物の細胞小器官のうち、細菌に由来することがほぼ確実であるミトコンドリアや葉緑体、及びそこで働く機構やタンパク質、tRNA、リボソームなどは除く。これらは細菌の特徴を一部残している。 ^ 線毛や匍匐、アクチンロケットなどによって移動することを言う。 ^ 鞭毛を回転させ推進するという点では細菌と同じである。ただし細菌の鞭毛とは構造が全く異なる。#鞭毛参照 ^ 粘液細菌や一部の藍藻、放線菌の中には、相当高度な群体を形成するものがある。 ^ 稀に融合体(多核巨大細胞)を形成する種が存在する。群体についても細菌と同様広く見られる。 ^ プロテオ古細菌(クレン古細菌、タウム古細菌、アスガルド古細菌など) ^ ユーリ古細菌など ^ テルモプロテウス目のみ ^ 一部の好熱細菌はエーテル結合を含む脂質を持つが、その場合でも炭化水素鎖が結合しているのは1,2位であり、古細菌の脂質とは区別できる。 ^ 例外はチラコイドなどがある。稀にだがDNAを囲む膜を持つもの (Planctomyces) もいる。 ^ MreBなど今日では多数の細胞骨格が見つかっている。ただし真核生物ほど多様な機能は持たない。原核生物の細胞骨格参照。 ^ クレン古細菌からはクレンアクチンが見つかっている。ユーリ古細菌から発見された例は少ないが、テルモプラズマからMreBの報告がある。チューブリンホモログも存在(オーディン古細菌、タウム古細菌) ^ 放線菌、スピロヘータの一部は直鎖状のDNAを持つ。 ^ クレン古細菌はテルモプロテウス目のみヒストンを持つ ^ クレン古細菌はファミリーDを持たない。 ^ サブユニット数は大腸菌で5 ^ サブユニット数は11〜13 ^ 基本的なサブユニット数は12(RNAポリメラーゼII)。古細菌と全てが共通する ^ 稀に存在するイントロンは自己スプライシング型であり、真核生物特有のスプライソソーム型は存在しない。 ^ rRNAやtRNAには広くイントロンが知られているが、mRNAにイントロンが含まれている例は少ない。スプライソソーム型は存在せず、細菌に見られる自己スプライシング型も1例(Methanosarcina acetivorans)しかない。代わりに古細菌のみに存在する酵素が触媒するイントロンがある。 ^ RNAは細菌、タンパク質は真核生物にやや類似。rRNAは細菌と同様5S、16S、26S。タンパク質(68個)は殆ど全てのサブユニットが真核生物と一致(67個)する一方、細菌とは34個しか一致しない。。抗生物質感受性はどちらかと言えば真核生物寄りだが、個々の種、抗生物質の種類によって差が大きい。 ^ tRNAのイントロンは少数見つかっているが、全て自己スプライシング型。古細菌と真核生物にある酵素触媒型は殆どない。 ^ そのほかLon、Clp、HslVUなど。放線菌目のみプロテアソームも持つ(他の放線菌綱は持たない)。
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