リルガミン王家
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「小説ウィザードリィII 風よ。龍に届いているか」の記事における「リルガミン王家」の解説
ベイキ リルガミンの女王。ニルダ神に守られた王家の血統と思わせる美貌の持ち主。17歳という若年の女王であり、天変地異の対策に立ち向かっているものの、宝珠探索に関する支援政策は的外れなものが多く、また冒険者を呼びつけては少女特有のヒステリックさで進捗状況を問い詰めるため、冒険者たちの評判はよろしくなかった。王国騎士という立場のマイノスを除けば、彼女を悪く言わない者はある一人の冒険者くらいのもので、特にディーなどは美のライバルである事も合わせて反感を抱いていたが、ベイキ自身はまだ少女らしさが抜け切っていないので、美に関しては自分の相手にならないと見ていた。 しかし、世界の本当の危機的状況が明らかになるにつれて、精神的に大きな成長を遂げ、謙虚さと共に、リルガミン王族としての真の威厳を発揮するようになる。また、その美貌もさらに見違えるものになり、その成長振りはジヴラシアやディー達を大いに驚かせた。今回の危機に立ち向かうべく、ニルダ神と王国騎士の英霊達に、伝説の聖剣「ハースニール」を授けられ、ジヴラシアたちと共に「梯子山」に挑む。 「宝珠」探索に集った多くの冒険者たちと同じように、彼女も約100年前のリルガミンの苦難の時代にあって、それを救った女王マルグダの転生者である。マルグダが愛したガディの転生した姿であるガッシュとは、約100年の時を超えて再びめぐり合う。当時は叶えられなかったガディへの想いも、ベイキは強く引き継いでおり、ガッシュ同様初めて会ったとき以来、お互い慕情を抱いていた。今回も立場のため、その思いは表に出せなかったが、何かと「宝珠」探索に口を出したのはガッシュに関わりたいがためであった様である。しかしガッシュの生死が不明になり、世界の破滅が目前に迫ったことを知った時、深く悲しみ、これまでの未熟さを払拭する大きな精神的変化を遂げる。その晩、「ニルダの杖」を奪還した英雄達の名が刻まれた銘碑の前で、為政者としての無力さや、自分のせいでガッシュを死に追いやってしまったのではないかなどの、思いの丈を打ち明け、ニルダ神と彼らに助力を祈る。 それに応える形で、ニルダ神と英霊たちはベイキにハースニールを貸し与え、ベイキの愛する者こそ最後の「ダイヤモンドの騎士」の血を引く者であると告げられる。これによってガッシュへ踏み出し切れなかった思いが吹っ切れ、ガッシュを再び一目見るため、ジヴラシアと共に「梯子山」登攀に挑むことを決心する。それと共にベイキ本来の威厳や威徳が現れるようになり、ジヴラシア達を驚かせると共に、彼らも敬意を払うようになる。また、「梯子山」登攀に挑む仲間として認められるようになる。王宮育ちで戦闘は全く素人だが、高位魔術師としてダバルプスを打ち破った、マルグダの血と魂を受け継ぐだけあって勘は良く、ハースニールの魔力をすぐに使いこなして、ザザやマイノスをよくサポートしていた。一時は偽不死王に捕縛されるが、ガッシュたちに助け出され、ダバルプスとの最終戦まで見届けた。 エピローグではガッシュと結婚して王妃となり、八ヶ月ぶりにジウラシアたちと再会した。なお、かつては険悪な関係だったディーとは友の妻同士、姉妹のように仲良くなった。 リルガミンの五賢者 ベイキのリルガミン統治を補佐して、様々な政策を採る賢者達。実質的には、ベイキが若年であるため、リルガミンの統治はこの五賢者が共同で摂政として執っている。五人がそれぞれ、人間、エルフ、ドワーフ、ホビット、ノームというこの世界を代表する種族である。今回の危機に際しても、「宝珠」探索の体制を整えたり、リルガミンの治安を維持したりなどで、その有能さを発揮している。彼ら全員、若い主君のベイキに対しては、娘のような愛情も抱いている。天変地異のリズムから将来の変動の予測をした結果、「大破壊(カタストロフィー)」の可能性が大きいことを、ベイキや冒険者達に伝えなくてはならなくなる。ベイキが「梯子山」登頂を決意した時は、わざわざ「梯子山」の麓まで見送りに行き、ベイキを昔の呼び方である「姫様」と呼んで別れを惜しんだ。 エピローグには直接登場はしなかったものの、ジヴラシアたちと再会するために出かけたベイキが彼らに置き手紙を残していた。
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