ライセンスの動向を見越した各社の商品展開
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/02 07:43 UTC 版)
「ロボテック」の記事における「ライセンスの動向を見越した各社の商品展開」の解説
前記のとおり、ハーモニーゴールド USA 社から日本国内の権利企業へのライセンス返還期日が約3年後にまで切迫しているにもかかわらず、各々の第三者企業体の商品化の動きは逆に活発化した。 テキサス州に本社を置くソーラーフレアー・ゲームズ(Solarflare games)社は、「ロボテック」の第一世代編『マクロス・サーガ』第27話 “Force of arms ”(原作『超時空要塞マクロス』第27話「愛は流れる」)のドルザ基幹艦隊(原作のボドルザー基幹艦隊に相当)との最終決戦を再現するボードゲームを、2018年6月に発売予定であること、引き続き、第二世代編『マスターズ』(原作『超時空騎団サザンクロス』)より Crisis point(危機的状況)のボードゲームを発売に向けて開発・改良中であることを告知した。 ジャパンアニメゲームズ社は、2018年3月14日(米国東部時間)、『マクロス・サーガ』をもとにした Robotech: Ace Pilot(エースパイロット)、 Robotech: Attack On The SDF-1(SDF-1 艦上への攻撃)、 Robotech: Brace for Impact(衝撃に備えよ)の三種のボードゲームを2018年6月から夏季にかけて順次発売することを発表するとともに、さらに公式商品ウェブページを開設した。 また、香港島を拠点とするキッズロジック・トイズ(Kids Logic)社は、宮武一貴によるテレビシリーズ版のデザインを忠実に再現した 1/1200 縮尺(強攻型)「SDF-1 マクロス」、 1/6 縮尺 「VF-1J バルキリー」操縦席・再現模型(リック・ハンター〈原作の一条輝に相当〉専用機塗装、マックス専用機塗装)、1/4 縮尺「スコット・バーナード」着用ベリテック・サイクロン 「VR-052F バトラー」のバトロイド形態(原作における スティック・バーナード着用「VR-052F モスピーダ」ライドアーマー形態)の豪華な大型模型を矢継ぎ早に開発発表するとともに予約受注販売をしている。その子会社である「キッズコンセプト」(Kitz Concept)社もまた、より低年齢層を意識したBluetooth通信による複数人形間でのグループ歌唱機能を有した4種類の塗装派生商品を選択可能な「踊るリン・ミンメイ人形」(Dancing Linn Minmei doll)を発売中である。 このように、2017年以降に米国の権利企業(2018年3月1日時点ではハーモニーゴールド USA社のみ)から新たに商標権を取得して商品化を行った前記の新興ライセンス取得企業群は、2021年3月後半までには日本側にライセンスが返還されることを熟知したうえでの商品開発であり、「ロボテック」のライセンスがふたたび適切な企業に再交付されることを見越しているかのような商品展開を行っている[要出典]。 その一方で TRPG 原版(1986年 - 2001年)さらには TRPG 改訂版 (2008年 - 2018年2月28日) にて長年「ロボテック」のテーブルトーク・ロールプレイング・ゲームに関わってきたケビン・シエンヴィーダ(英語版)(Kevin Siembieda)を中核とする、パラディウム・ブックス(英語版)(Palladium Books)社の商品群は、「ドライブスルーRPG」(DriveThruRPG) というオンラインストレージ (英: online storage)にアップロードされている PDF かつ 光学文字認識(OCR)化された既存の「ロボテック」RPGタクティクス用の無料の資料本のみならず、1986年に発売され32年間にわたり利用されてきた、最初の「ロボテック」RPGシリーズの実体書籍と、そのPDF版(2017年に電子化されて間もない)を含めて、 ハーモニーゴールドUSA社が2018年3月末日までの「ロボテック・シリーズ」商標権付与を「更新しない」ことによるライセンス失効 3Dプリンターによる原型ミニチュア模型を金型起こしする際のアンダーカット(アンダーテーパー)に起因する部品数の細分化による金型増加による予算超過 アメリカ合衆国における国内郵便および生産地域である中国からのパラディウム社までの製品移送に伴う国際郵便がいずれも、これまでの重量区分による郵便料金に加えて寸法による従量加算に移行したこと(輸送費用が出資者たちから収集した資金の10%からという当初の見積もりから、回収された資金の125%に急上昇したこと)による劇的な送料の増加による第二弾に対する資金不足 を理由として、2018年3月末日をもって廃版となる。 このことは、パラディウム・ブックス社が「ロボテック・シリーズ」の商品化企画を中途で放棄することと同義であり、すでに「キックスターター」(Kickstarter)のクラウド・ファンディングに参加し、第二弾(wave-2)の商品代金を予約に入金した出資者(大半が一般のボードゲームファン)の間で失望と予約金の返還を含めた不満を巻き起こすことになった。
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