モーターカノンとして用いられた機関砲・機関銃とは? わかりやすく解説

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モーターカノンとして用いられた機関砲・機関銃

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 06:32 UTC 版)

モーターカノン」の記事における「モーターカノンとして用いられた機関砲・機関銃」の解説

イスパノ・スイザ HS.7/9 HS.7/9はフランスで最初にモーターカノンとして、ドヴォワチーヌD510戦闘機などに装備され20mm機関砲である。世界中売り込みかけられ、“モーターカノン”という武装形式流行するきっかけとなったイスパノ・スイザ HS.404 HS.7/9の発展改良型で、第二次大戦ではモラーヌ・ソルニエMS406やD520といったフランス軍戦闘機実戦用いている。日本海軍でも2機だけ作られ九六式三号艦上戦闘機搭載されていた。しかし、後に翼内機銃として米英軍に改良型多用されたものも含めモーターカノンとしては作動不良に悩ませられた。 ラインメタルMG17 第二次大戦前半の、ドイツ空軍代表的な固定式機関銃口径7.92mmで、Bf-109B-02の機首・翼内の他、プロペラ軸機銃としても搭載された。しかしこの装備位置ではエンジンからの振動原因装弾不良起こりやすく、取り外されることが多かったこの他にもC-2型とC-4型での軸内装備が予定されていたが、どちらも計画のみ終っている。 イカリアMG-FF スイスエリコンFF弾薬を20mm x 72RBから20mm x 80RBに変更しドイツライセンス生産したものAPIブローバック方式プロペラ同調できないため、主にプロペラ圏外の翼内機銃旋回機銃として搭載された。本来、モーターカノン用としてエリコンFFSがあったが大きすぎて搭載できなかったため、DB601あわせて寸法使用弾薬小さFFベースしたものである。また長砲身化したMG/C3がBf109E-2に装備されたが、重量増加振動トラブル狭さゆえの整備の困難が理由で2機だけの試作終った。後のBf109F-0でも、装薬の薄殻弾頭用い新型のMG-FF/Mがモーターカノン式に搭載されている。なおBf109E型以前タイプ多くにはモーターカノンが未装備にもかかわらずプロペラスピナー中心に穴が空いているものが多いが、これはエンジン冷却にも効果があったので、整流キャップ付けず冷却孔として利用しているためである。 マウザーMG151 先行量産型であるBf109F-0からに搭載され予定であったが、続く量産型F-1と共に間に合わず、20mm NGFF/Mを搭載している。F-2から初速発射速度の高い口径15mmMG151搭載され、F-4からは口径拡大された20mm MG151/20に変更以後多くBf109搭載されモーターカノンとしては最も使われ機関砲となった戦後ユーゴスラビアライセンス生産したYak-9発展型であるS-49Cでも用いられた。砲身シリンダーブロックの間を通しているが、銃の本体エンジンマウントではなく機体側に固定されている。 ラインメタルMK 108 機関砲重爆撃機用に開発された、強力な30mm弾を発射する小型機関砲。これもAPIブローバック方式プロペラ同調できないため、モーターカノン、またはプロペラ圏外ガンポッド装備されるBf109ではG-6型以降選択装備され、モーターカノン式に搭載する仕様U4ガンポッド使用するものU5仕様呼ばれた。なおBf109KTa152からは標準装備モーターカノンとなる。 マウザーMK 103 機関砲 より大型強力なドイツの30mm機関砲単発戦闘機用としては重く反動大きかったため、試験的な搭載しか行われていなかったが、大戦末期Bf109KK8K14モーターカノンとして搭載された。 ShVAK ロシア20mm機関砲口径7.62mmのShKAS拡大型で、Yak-1からYak-9までのシリーズ、およびLaGG-3モーターカノンとして搭載された。初期には弾詰まり起こすトラブル発生したが、未熟だった整備兵正規訓練受けた後には、レンドリースされた機体についていたイスパノ比べ信頼性弾道特性発射速度優れモーターカノンとしても優れていたと言われるB-20 ロシア20mm機関砲戦後になって登場したYaK-9P機首武装三門のうち、一門モーターカノンとして搭載された。 NS-23 ロシアの23mm機関砲大戦後期登場し戦後ジェット機にも使われたもので、モーターカノンとしてはYak-9S及びUTYak-3PD搭載されている。 NS-37 ロシア37mm機関砲Yak-9T戦闘機などにモーターカノンとして搭載された。 NS-45 ロシアの45mm機関砲Yak-9K戦闘機モーターカノンとして搭載された。反動強烈で、一発撃つと機体速度大幅に低下するほどで、試験的に実戦投入された。 ベレシンUBS MS406を輸入して使っていたフィンランド空軍では、エンジンドイツ軍捕獲し転売したロシアクリモフ(同じイスパノ系)に換装した「メルケ・モラン」に改造した際、調子悪かった20mmモーターカノンを、やはりロシア製の12.7mm機銃換装して使用したまた、同系列のエンジン搭載するLaGG-3最初期タイプでも、モーターカノン式に搭載している。

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