APIブローバック方式とは? わかりやすく解説

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APIブローバック方式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 01:17 UTC 版)

ブローバック」の記事における「APIブローバック方式」の解説

アドバンスドプライマーイグニッション(API)は、もともと、Reinhold Beckerによって、ベッカー20mm機関砲のために開発された。これは、第二次世界大戦通して対空兵器として広く使われエリコン機関砲を含む、多く自動火器採用された。 APIブローバックでは、カートリッジが完全に薬室におさまる前、つまり、ボルトがまだ前に動いている間に、雷管プライマー)に着火される。通常のブローバックブリーチを開くには、燃焼ガスは、ボルト静的慣性打ち勝ってボルト後退させければならないAPIブローバック場合は、それに加えて前進するボルト止めるために、ボルト前向き運動量にも打ち勝つ必要があるボルト前進速度後退速度はほぼ同じであることが多いので、APIブローバックでは、ボルト重さ約半分にすることができる。ボルト二つ逆向き運動量打ち消しあうので、APIブローバック方式は反動軽減されるAPIブローバック(APIB)火器性能上げるために、ベッカーエリコンなどの大口径のAPIB砲は、弾を収めるのに必要な長さよりも、さらに長い薬室持っており、その弾薬は、ストレートなテーパーのない)側面とリベイテッドリム(薬莢一番底直径が、それよりも前の部分直径よりも小さい)を持っている前進運動の最後段階、つまり、後退運動の最初の段階では、この長い薬室のなかで、薬莢ボルト次のように振る舞う銃身内のガス圧が高い間は、薬莢後退しようとするのに逆らって薬莢の壁が(薬室に)張り付いてブリーチ密封する。ただし、この、高い内部ガス圧に逆らって薬莢後退しようとする動きは、薬莢を引きちぎってしまう危険がある。一般的な解決方法は、摩擦軽減するために、弾薬グリースをぬることである。薬莢リムリベイテッドなければならない。なぜなら、ボルト先端薬室入り込むので、リム噛み合うエクストラクターの爪を含めた寸法が、薬室直径以下でなければならないからである。このような薬莢は、通常ネック絞り非常に少ない。なぜなら、弾薬射撃中はサポートされいままであり、また、普通は変形させられるからである。ネック絞りが強いと、薬莢はちぎれやすくなる。 APIブローバック方式は、通常のブローバック方式よりも強力な弾薬を、より軽い銃砲から発射することができる。また、重量が軽いにもかかわらず体感される反動軽減されるオリジナルベッカー砲は、20x70RB弾薬発射するが、第一次世界大戦飛行機載せるために開発され重量は30kgに過ぎなかった。エリコンは、APIブローバック方式の、20x110RB弾薬発射する対戦車ライフルエリコンSSG36を生産した一方で、この設計は、ボルト質量薬室長さスプリング強さ弾薬威力、そして、発射速度が、極めて密接に関連し発射速度銃口初速相反する関係になることが多い。APIブローバック方式の砲はオープンボルトから発射されるので、精度があまり高くなく、また、同調装置使ってプロペラ通して発射することができない。 APIブローバック方式の作動機構を持つMK 108 機関砲作動構造図前半) APIブローバック方式の作動機構を持つMK 108 機関砲作動構造図後半)

※この「APIブローバック方式」の解説は、「ブローバック」の解説の一部です。
「APIブローバック方式」を含む「ブローバック」の記事については、「ブローバック」の概要を参照ください。

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