APIの利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/04/11 09:53 UTC 版)
「Application Programming Interface」の記事における「APIの利用」の解説
APIを使うことでコンピュータソフトウェアが他のソフトウェアと広義の意味で通信しあうことができる。また低レベルな(機械寄りのプログラム言語を使う)ソフトウェアと高レベルな(人間寄りのプログラム言語を使う)ソフトウェアの間の関係をより抽象化するための方法である。APIの目的の一つは、ウィンドウやアイコンを描画するというような共通して使える機能(関数)を提供することである。そのような機能を使えば、プログラマーが一から百まで全部コーディングしなくても済むようになる。API自身は抽象的なものだが、APIを提供しているソフトウェアはそのAPIの実装と呼ばれる。 例えば画面に「Hello World」と表示させる仕事を考えると: 全部自分でやろうとすると画用紙に「Hello World」という文字を書く。 それを白と黒の四角いマスで表現したデータを作る。 CPUがそのデータをディスプレイアダプターのフレームバッファに格納するプログラムを作成する。 グラフィックカードを設定して、フレームバッファから正しく信号が生成されるようにする。 オペレーティングシステム(OS)を使うとOSから提供される「フォント」というデータ構造をメモリに読み込む。 OSに空のウィンドウを表示させる。 OSに「Hello World」という文字列をウィンドウに描画させる。 OSの機能を使うアプリケーションを使うと「Hello World」と書いたHTMLドキュメントを作成し、Mozilla FirefoxやInternet Explorerなどのウェブブラウザに表示させる。 明らかに最初のやり方は手間がかかり、加えて相当な量の情報を渡さなくてはならないため実用的ではない。下に行くほどより簡単になっており、3つ目のやり方になると、「Hello World」とタイプすればいいぐらいの手間になる。 しかし高レベルなAPIには柔軟性がないことがある。例えばウェブブラウザで文字を点滅させながら円を描くように回転させることは難しいが、低レベルなAPIを使えばもっと簡単に実現できる。APIの簡潔さをとるか柔軟性をとるかは十分にトレードオフを考慮する必要がある。
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