マントヴァのゴンザーガ家とイングランド王チャールズ1世とは? わかりやすく解説

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マントヴァのゴンザーガ家とイングランド王チャールズ1世

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 01:24 UTC 版)

オルレアン・コレクション」の記事における「マントヴァのゴンザーガ家とイングランド王チャールズ1世」の解説

オルレアン公爵家以外にオルレアン・コレクションの成立関係する歴史的人物として、マントヴァ貴族ゴンザーガ家、特にマントヴァ侯フランチェスコ2世1466年 - 1519年)とその息子マントヴァ公フェデリーコ2世1500年 - 1540年)があげられるマンテーニャジュリオ・ロマーノマントヴァ家の宮廷画家たちや、ティツィアーノラファエロコレッジョらにゴンザーガ一族依頼して描かせた絵画は、マントヴァ公国神聖ローマ帝国との結び付き深めるために神聖ローマ皇帝カール5世贈与されることがあった。これら贈与絵画中でももっとも重要な作品とされるのが、後年パリフィリップ2世息子ルイ切り裂かれることになる神話モチーフとしたコレッジョ絵画群である。 17世紀初頭には神聖ローマ帝国末期的衰退見せ始め神聖ローマ皇帝コレクション多く1625年から1627年ごろにかけて、熱心な美術品コレクターだったイングランド王チャールズ1世によって購入されている。チャールズ1世は他にもシスティーナ礼拝堂内部装飾タペストリー下絵としてラファエロ描いた7点の『ラファエロのカルトン』や、レオナルド・ダ・ヴィンチドローイングなどを購入しており、ルーベンスヴァン・ダイクらの重要な作品パトロンでもあった。これら貴重なコレクションイングランド内戦で1649年チャールズ1世処刑される押収され売却されてしまい、重要な絵画なかにはイタリアへ流出してしまったものもある。そしてチャールズ1世コレクション売却された後にマントヴァローマ皇帝軍に侵攻され、残され絵画戦利品として皇帝居城プラハ城コレクション加えられている。 マントヴァ公コレクション絵画なかにはローマ皇帝コレクションからスウェーデン王室コレクション、そしてオルレアン・コレクションへと渡った作品もあり、1650年ロンドン売却された際にフランス人コレクター購入され作品もあった。フランス人コレクター購入した絵画で、後年オルレアン・コレクション加えられ作品見受けられる例えジュリオ・ロマーノの『少年ユピテル』はもともとゴマントヴァ公家コレクションにあったもので、その後ローマ皇室コレクションチャールズ1世オルレアン・コレクション所有変わっている。そしてロンドン売却された後に短期間フランスへ戻されてから再びイングランド渡り、さらに後年1859年になってロンドンナショナル・ギャラリー購入したチャールズ1世コレクション多くは、1660年王政復古時にロイヤル・コレクションへと戻された。1660年イングランド王位に就いたチャールズ2世は、父チャールズ1世コレクション取り戻すようイングランド中の画商圧力をかけたが、イングランド国外へ流出した絵画返還させることができなかった。ルーベンスの『聖ジョージドラゴン』は、聖ジョージ聖ゲオルギオス)はチャールズ1世を、助け出される姫君王妃ヘンリエッタ・マリアそれぞれモデルにしており、チャールズ1世コレクションなかでも重要な作品で、リシュリュー枢機卿コレクション経てオルレアン・コレクションへと加えられたが、1814年イギリス王ジョージ4世購入してロイヤル・コレクション戻されている。 グリニッジクイーンズ・ハウス飾られていた、チャールズ1世依頼描かれオラツィオ・ジェンティレスキの『モーセの発見』は、1660年フランスからチャールズ1世未亡人ヘンリエッタ・マリアへと返還された。この絵画50年後にオルレアン・コレクション加えられ当時ディエゴ・ベラスケス絵画だと考えられていた。もともとヨークシャーカースル・ハワード所蔵されていた絵画一つで、後にジェンティレスキが同じ主題描いた『川から救われるモーセ』(現在はプラド美術館所蔵)の存在イングランド知られるようになってから、ベラスケスではなくジェンティレスキ作品であると正確に同定された。『モーセの発見』は1995年売却され現在の所有者からナショナル・ギャラリー貸与受けて展示されている。 オルレアン公フィリップ1世最初の妻アンリエッタ・アンヌはイングランド王チャールズ1世王妃ヘンリエッタ・マリアの娘である。アンリエッタ・アンヌが所有していた小規模だ優れた美術コレクション大半は、取り戻したロイヤル・コレクションのなかから兄チャールズ2世1661年結婚祝い贈ったのだった1670年にアンリエッタ・アンヌが死去するとこれらのコレクションフィリップ1世相続した

※この「マントヴァのゴンザーガ家とイングランド王チャールズ1世」の解説は、「オルレアン・コレクション」の解説の一部です。
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