ホイールマウスとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > ホイールマウスの意味・解説 

ホイール‐マウス【wheel mouse】

読み方:ほいーるまうす

マウスの一。左右ボタンの間に円盤状の入力装置スクロールホイール)があり、円盤指先回転させることによってスクロール操作などを容易に行うことができる。


ホイールマウス

【英】wheel mouse

ホイールマウスとは、マウス中でも2つボタンの間に回転する円盤上の装置ホイール)搭載したマウスのことである。Microsoftの「インテリマウス」において初め搭載された。

ホイール前後回転させることが可能で、指で回すことによってウィンドウ中の画面スクロール中心とした複数操作を行うことができる。ホイールマウスが登場する以前は、ウィンドウスクロールするにはスクロールバードラッグするかカーソルキー押し続けるという方法がとられていたが、ホイールによって、マウスや手をほとんど動かすことなくスクロール操作を行うことが可能になった。アプリケーションによっては、Ctrlキーとの併用画面サイズ拡大縮小したり、あるいはマウス右クリックとの併用タブ切り替えたりといった操作用意されている場合が多い。ホイールマウスによって操作性目覚しく向上し、現在ではマウス販売しているほとんど全ての企業でホイールマウスが採用されている。

最近では、「回転」だけでなく「傾け」の操作にも対応するチルトホイール」を搭載したマウス増えてきている。チルトホイールは、左右に傾斜させることによってドラッグ状態にする機能を持つ。これを用いることによって、ボタン押し続けなくても縦スクロール横スクロールを行うことができる。


参照リンク
Microsoft IntelliMouseOptical
入力装置のほかの用語一覧
マウス:  バスマウス  左クリック  左ボタン  ホイールマウス  ホイールクリック  ホイール操作  Bluetoothマウス

スクロールホイール

(ホイールマウス から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/25 02:41 UTC 版)

中央の"ホイール"がスクロールホイールである。

スクロールホイール英語: Scroll wheel)またはマウスホイール英語: Mouse wheel)とは、通常左右マウスボタンの間に垂直に備え付けられた、プラスチック製またはゴム製の円盤のことである。

機能

名前の通りスクロールに使われる。基本的には、垂直方向のスクロールはスクロールホイールがついたマウスならどのマウスでも可能である。ホイールを押せば3番目のマウスボタン英語版として使用できる(これをミドルクリックなどと言う)。 一般的なスクロールホイールには段階的に回転するための戻り止め英語版が装着されており、ユーザーが直覚的にスクロールの距離を調整できるようになっている(この1段階分の距離を1ノッチという)。

僅かだがマウスの中には水平方向にスクロールできるものも実在している。その方式としては以下のものがある。

ロジクールのフリースクロール機能が搭載されたマウスでは、フライホイールのような慣性がつく14グラムのスクロールホイールを使用することで、長いページやリストを素早くスクロールできる[3]

異例としてはジョイスティックタイプのスイッチを装着したサイテック英語版のマウスがある[4]

Trackwheel (1) on a BlackBerry

2021年現在、スクロールホイールのあるマウスは世に普及しており、特にパーソナルコンピューターにおいてはセット販売されるなど、必要不可欠なハードウェアインタフェースとなっている一方、スクロールホイールのないマウスも残存している。

また、スクロールホイールは、PDAiPodのような携帯音楽プレーヤーや、初期のソニーBlackBerryなどの携帯電話にも備え付けられている。

歴史

1985年NTTスイスチューリッヒ工科大学 (大野邦夫、深谷健一とJürg Nievergelt) は、世界初のスクロールマウスMighty Mouse発明開発した。このマウスには側面にホイールがついていたが、スクロール操作には親指部のスライド機構付きアナログボタンを使用した[5]

AppleのDaniel S. Venoliaは、側面に親指用スクロールホイールを持つマウスの試作品を、1989年から1993年にかけて開発した[5]。これは、1992年アメリカ合衆国特許第 5,313,230号として特許申請され、1994年に受理された。

1995年台湾KYE Systems英語版は、史上初の天辺にスクロールホイールがついた市販のスクロールマウスをリリースした。これはGenius EasyScrollと名付けられ、マウス・システムズ英語版 ProAgioとしても販売されていた[6][7][8]

スクロールホイールは、Microsoft Office 97でのマウスホイールのサポートと共に、Microsoft IntelliMouseによって普及した。これは1993年からChris Grahamの助言を受けてエリック・マイケルマン英語版が開発したものである[9][10]1997年にマイクロソフトは、マウスボタンとスクロールホイールを組み合わせたマウスをアメリカ合衆国特許第 5,912,661号として申請し、その結果1999年に受理された。

21世紀に入り、スクロールホイールはロジクールマイクロソフトの一部のキーボードに搭載され始めている。通常CapsLockキーの左側に配置されていることが多い。その反面、ノートパソコンの組み込みスクロールホイールは減ってきており、以下のようにタッチパッドのジェスチャーで代用されるようなものが過半数を占めるようになった。

  • ポインタの移動に優先して)パッドの縁を操作できるようにし、スクロールホイールの代わりとする。
  • マルチタッチジェスチャー搭載のタッチパッドで、2本の指でタッチパッドをドラッグした際にスクロールするようにする。
  • 多くのLinuxディストリビューションでは、タッチパッドの角をタップするとスクロールモードが有効化し、離すと無効化する。スクロールモード中はパッド内で円を描くようにドラッグすることでスクロールできる[11]

その他の用途

アプリケーション

ウェブブラウザを含む多くのアプリケーションでは、コントロールキーを押しながらスクロールホイールを回すことでテキストの拡大・縮小ができるように、かつリンク先をミドルクリックすると新しいタブで開かれ、タブをミドルクリックするとそのタブが閉じられるようになっている。また、画像編集ソフト地図ソフトでは、同様の操作で画像のズームインズームアウト英語版することができる機能を搭載していることがある。

AutoDesk AutoCADのようなCADアプリケーションではユーザーが描画している空間を、ホイールスクロールで拡大縮小、ホイールクリックしながらのドラッグで回転させることができる。この操作はTrimble SketchUpのような3DCGソフトウェアでもデファクトスタンダードとなっている。

コンピュータゲーム

ファーストパーソン・シューティングゲーム (FPS) では武器の変更に使われる。これを受けて、一部のゲーミングマウス(ロジクールG500英語版など)には、ゲームに必要な段階的なスクロールと、ネットサーフィンに便利な継続的なスクロールを切り替えられるものもリリースされている。スクロールホイールは、スコープ付き武器や双眼鏡をズームさせるために使われることがある。リアリティを重視したFPSの中には、体勢や照準器調節の切り替えにスクロールホイールを使うものも実在する。一般的ではないが、マウスホイールでプレイヤーの移動速度変更を行えるものもある。

脚注

関連項目


「ホイールマウス」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ホイールマウス」の関連用語

ホイールマウスのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ホイールマウスのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
IT用語辞典バイナリIT用語辞典バイナリ
Copyright © 2005-2025 Weblio 辞書 IT用語辞典バイナリさくいん。 この記事は、IT用語辞典バイナリの【ホイールマウス】の記事を利用しております。
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのスクロールホイール (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS