ブランカ編
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「北斗の拳の登場人物一覧」の記事における「ブランカ編」の解説
バラン 極北の「聖国ブランカ」で「光帝」と名乗り、国民から神以上の絶大な信奉を集める君主。元々は聖国の王女ルセリを蛮族から偶然救った男だったが、ブランカの国王を幽閉して実権を握るに至った。 幼い頃、ラオウに北斗神拳を教えてくれと懇願した際「神に復讐するためだ」と言ったことでその技を盗むことを許され、拳王軍に従軍して北斗神拳を相当な奥義のレベルまで会得していった。ラオウと訣別した後の動向は不明だが、ブランカ入国後は秘孔の知識によって病気を治すなどの奇跡を起こし、国民の信奉を集める。また、自分をインチキ呼ばわりする者を、秘孔を突くことで殺し、これを罰や災いと称していた。北斗神拳の奥義では、北斗剛掌波を得意としていた。 かつて、妹・ユウカの死をきっかけに神や信仰への殉教を不合理と考えるようになった彼は「神」を憎み、自分が神より偉大な男になることで神に人々が殉ずる悲劇を正そうとしたが、それは神に運命をゆだねた妹と同じ信条を持つ王女・ルセリへの盲愛に他ならなかった。 ラオウの拳王軍同様、バランのもとには側近や一般のブランカ兵以外はその力に惹かれた荒くれ者が多く集まり、中には人殺しの大義名分の欲しさにバランの部下になった者さえも存在した。そして彼らによって多くのブランカ王族や近臣が処刑された。バランはルセリの婚約者であるサトラの殺害を狙うが、同行していたケンシロウに阻まれる。 ケンシロウとの闘いでは手傷を負わせるが、北斗神拳を極めたケンシロウと、付け焼刃で北斗神拳の真髄を理解していなかったバランとではケンシロウに分があり、本気を出したケンシロウに圧倒され、バラン自身が心酔していた真の北斗剛掌波によって倒される。バランはここで幼くしてオーラを纏うラオウの実子リュウに遇い、彼の哀しい眼差しとその涙によって、ラオウが自分を捨てた真意を悟り、人間としても、自分の過ちを悟らされ敗北を認めた。 最後は、旧ブランカの国王に治領を返した後、自分がこれまで犯してしまった過ちへの贖罪と、未だに自己を崇める国民の心を解放するため、旧王族に捕らえられたふりをして自ら処刑台に繋がり、わざと「俺を助けろ」と喚くなどの醜態を晒しながら、矢を受けて死す。それは見事な最期であり、リュウはラオウになりかわって「男の死に様」を教えられた。 『北斗の拳 拳王軍ザコたちの挽歌』には、拳王軍に従軍していた当時のエピソードが描かれている。 ルセリ 聖国ブランカの王女。サトラの許嫁。蛮族に襲われて無抵抗のままでいたところをバランに救われる。しかしその出来事をきっかけにして、彼女を欲するバランにブランカは乗っ取られてしまう。王族やその家臣たちが投獄され、処刑されてゆく現状に一度は死をも決意するが、サトラが改心したことを知って、彼との約束を守るためにバランの盲愛を拒絶し続けていた。ブランカに乗込んだサトラとケンシロウの助力により、バランのもとから解放され、サトラとの固い愛を誓う。 バランの側近の男 バランの側近。顔の左に傷がある。ブランカ入国前からバランに付き従っており、ブランカ王の牢屋番を任されていたが、その際も「バラン様の命がなければ、罪人とはいえ勝手に処刑することは赦さない」と忠実に職務を続けており、バランからの信頼は厚かった。バランの処刑(罪の清算)の介錯人をバラン本人から頼まれ、縛られたバランに矢を放ってその役目を果たす。バランの最期を看取ると、「お見事でしたバラン様」と涙ながらにその心情を察した。 オルガ ブランカの将軍。バランが外出している隙を突いて軟禁されている王女ルセリを逃亡させようとするが、戻ってきたバランに見つかり殺される。 シマム 旧ブランカの宮廷作曲家。旧王族のために素晴らしい曲を作ったことが罪に値する、という理不尽な理由で処刑されそうになるがケンシロウに助けられる。 ラモン サトラの命で、サトラが聖国ブランカの王女ルセリを迎えに行くための使者となるが、ブランカ兵の囮に利用され命を落とす。死の間際、サトラにブランカの異変を伝えた。 ユウカ 幼少時代のバランの妹。重い病気となりバランが薬を手に入れてくるが、奪った薬で助かっても神様が許さないと薬を飲まず死んでしまった。それ以来バランは神を憎み、神に運命をゆだねた妹ユウカと同じ信条を持つブランカの王女ルセリを盲愛することとなる。 なお、ユウカ自身は「優しいバランの妹」として生きられたことを神に最も感謝していた。 大男 拳王軍の侵略を受けた軍団の頭目。ラオウに部下を全滅させられた上、自身も大鎌でラオウに挑んだが、北斗剛掌波で吹き飛ばされバラバラにされた。この光景を目撃した当時まだ少年だったバランは、ラオウの目を見て神を凌駕するものを感じ、ラオウに弟子入りを懇願した。
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