フェイスリフト前: 2000年 – 2002年
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「スバル・インプレッサ (2代目)」の記事における「フェイスリフト前: 2000年 – 2002年」の解説
初代インプレッサのプラットフォームを大幅に改良して作られた2代目インプレッサは、先代と同じく輪郭のはっきりしたシルエットを採用している。しかし、丸形のヘッドランプが特徴的なフロントフェイスは論争を巻き起こす事になり、スバル愛好家の間では「丸目(英語圏では "Bug Eye")」と通称されている。セダンのボディサイズは、全長45 mm、全幅40 mm、全高25 mm、ホイールベースは5 mm増加した。日本の自動車税の規制を満たすため、ハッチバックの全幅はわずか5 mmの増加に留まって1,695 mmとなり、5ナンバー枠(小型乗用車)を維持した。セダンのシャシーはラリー用にホモロゲーションを取る予定だったため、全幅を広げ安定性を向上させた。これにより3ナンバー枠(普通乗用車)となった)。同様に、セダンでは20 mm、ハッチバックでは5 mm、トレッド(輪距)が増加したことで、ハンドリングが向上した。そのほかの主な改良点としては、フロントサブフレームの設計変更などにより、ねじり剛性が120%向上した。サスペンションは、前後とも基本的なマクファーソンストラットを踏襲しているが、ジオメトリーが変更された。 GD系のシャシーは、GC系(初代)のシャシーに比べて約200 kgの軽量化を実現したほか、ねじり剛性は148%、梁剛性は82%向上した。これは主に、Bピラー部分にキャビンを囲むスチール製の環を追加したことによるものである。乗員の安全のために剛性を高められたと同時に、モータースポーツイベントでの安定性を高めるという利点もある。ファイヤーハウス誌によると、油圧救助器具(英語版)でスバル車のBピラーを自動車のフレームに達するまで切断するには特定の箇所で切断する必要がある。安全面ではGC系よりもはるかに高いスコアを記録し、米国道路安全保険協会(IIHS)のオフセット衝突テストで「Good」(最高点)を獲得した。米国幹線道路交通安全局(英語版)(NHTSA)の安全性評価では、運転席4つ星、助手席5つ星、側面4つ星を獲得した。 エンジンは、日本では1.5i(EJ15型 1.5LSOHCエンジン、5速MTと4速AT)がベースモデルとなる。ATのみの1.5Rには同エンジンのDOHC版を搭載し、アクティブバルブコントロールシステム(AVCS)を採用した。両モデルともに、前輪駆動と四輪駆動が用意された。 ギリシャでは1.6リットルのターボ版が販売された。また、新しいマッピング、新しい燃料噴射装置、新しいピストン、デュアルエグゾースト、ミッドサイズのスポイラーなども装備された。このエンジンは180馬力を発揮した。 北米では2001年に2002年モデルイヤーとして発売。169 kW(230 PS、227 bhp)の2.0リットルターボエンジンを搭載したインプレッサWRXの発売は2002年モデルまで、インプレッサWRX STIの発売は2004年モデルまで延期された。北米版STIには、他の地域で搭載されるEJ20型エンジンではなく、2.5LのEJ25型エンジンを搭載するなど、日欧のモデルとは異なる様々な工夫が施されている。2006年のアメリカのインプレッサの全モデルには、自然吸気とターボの2種類のEJ25型エンジンが搭載されている。 アウトバックスポーツは2001モデル年から2007モデル年までオーストラリアでも販売されたが、アメリカ版と同じ配色のインプレッサRVに名称変更された。オーストラリア版には、アメリカでは設定されていないデュアルレンジマニュアルトランスミッションが搭載されていた。インプレッサはWheels(英語版)誌の2000年のカー・オブ・ザ・イヤー(今年の車)に選ばれた。 セダン(フェイスリフト前) セダン(フェイスリフト前) ワゴン(フェイスリフト前)
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