パリコミューン支持をめぐってとは? わかりやすく解説

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パリ・コミューン支持をめぐって

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 19:33 UTC 版)

カール・マルクス」の記事における「パリ・コミューン支持をめぐって」の解説

マルクス予言はすぐにも実現した休戦協定反発したパリ市民武装蜂起し1871年3月18日にはアドルフ・ティエール政府パリから追いプロレタリア独裁政府パリ・コミューン樹立したのである3月28日にはコミューン92名が普通選挙選出されたが、そのうち17人はインターナショナルフランス人メンバーだった。マルクスパリ無謀な蜂起するべきではないという立場とっていたが、いざパリ・コミューン誕生の報に接すると、「なんという回復力なんという歴史的前衛性、なんという犠牲許容性パリジャン持っていることか!」「歴史上これに類する偉大な実例はかつて存在したことはない!」とクーゲルマンへの手紙で支持表明した。しかし結局このパリ・コミューンは2カ月強しか持たなかった。ヴェルサイユ移ったティエール政府による激し攻撃受けて5月終わり頃には滅亡したのであるマルクス5月30日にもインターナショナルからパリ・コミューンに関する声明出したこの声明を後に公刊したのが『フランスにおける内乱Der Bürgerkrieg in Frankreich)』である。その中でマルクスは「パリ・コミューンこそが真のプロレタリア政府である。収奪者に対す創造階級闘争成果であり、ついに発見され政治形態である」と絶賛した。そしてティエール政府高官悪罵してその軍隊によるコミューン戦士2万人の殺害を「蛮行」と批判しコミューン報復として行った聖職者人質60数名殺害弁護した。またビスマルクフランス兵捕虜釈放してティエール政府軍隊参加させたことに対しては、自分以前主張してたように、「各国政府プロレタリア対す場合には一つ穴の狢」だと弾劾したその後マルクスは「コミューンの名誉の救い主」(これは後に批判者たちからの嘲笑的な渾名になったが)を自称して積極的なコミューン擁護活動行ったイギリスへ亡命したコミューン残党の生活を支援するための委員会設置させている。娘婿ポール・ラファルグジュール・ゲードなど、コミューン派だったために弾圧され人々はこうしたネットワーク拠点マルクス緊密に連携するようになり、のちのフランス社会党一翼形成することになる。 しかしパリ・コミューン反乱は全ヨーロッパ保守的なマスコミ世論震え上がらせており、さまざまな媒体から、マルクスたちが黒幕とするインターナショナル陰謀論マルクス陰謀論ユダヤ陰謀論出回るようになった。この悪評インターナショナル沈没寸前の状態に陥ってしまった。 こうした中、オッジャーらイギリス人メンバーインターナショナルとの関係をブルジョワ新聞からも自分たちの穏健な同志たちから糾弾され、ついにオッジャーは1871年6月をもってインターナショナルから脱退した。これによりマルクスイギリス人メンバー対す求心力大きく低下したマルクス独裁うんざりしたイギリス人メンバー自分たちの事柄処理できるイギリス人専用組織設置要求するようになった自分指導下から離脱しようという意図だと察知したマルクスは、当初これに反対したものの、もはや阻止できるだけの影響力はなく、最終的には彼らの主張認めざるを得なかった。マルクスは少しでも自らの敗北を隠すべく、自分提起となってイギリス連合評議会」をインナーナショナル内部創設させた。 マルクス権威低下していく中、追い打ちをかけるようにバクーニンとの闘争勃発し、いよいよインターナショナル崩壊へ向かっていく。 「パリ・コミューン」も参照

※この「パリ・コミューン支持をめぐって」の解説は、「カール・マルクス」の解説の一部です。
「パリ・コミューン支持をめぐって」を含む「カール・マルクス」の記事については、「カール・マルクス」の概要を参照ください。

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